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ブラジル セルカ・デ・ペドラ・サンベネディート農園【ハイ・ロースト】
¥850
【生産国】ブラジル 【地域】バイーア州ピアタン 【標高】1270M 【品種】カトゥアイ 【焙煎度】ハイ 【精製】パルプトナチュラル アイスコーヒー用に焙煎しているブラジルです。 ドーナスプロジェクトと同じ焙煎をしているので、大体似通った味になります。 ブラジルのコーヒー豆は基本的に今年流通している豆は、昨年の夏に収穫された豆です。 感覚的には日本のお米に似ています。新米の時期をのぞけば、多くの場合は去年のお米を買っていることになりますよね。 豆(種)が収穫されて、乾燥の工程、国内流通、海外発送(基本は船)を経て、一番早いもので年末年始くらい、メインのロットは年明けの春頃に日本の流通会社の倉庫に入ります。 昨年(23-24)、今年(24-25)とブラジルでは不作が続いています。 具体的にどのような影響がでるかというと、一銘柄の入荷量が少なくなります。 つまり、気に入ったロットを一年(あるいは一定期間)書い続けることが難しいとか、自分が買った豆はすぐに在庫がなくなっていて追加購入ができないといったことが起こります。 この豆も入荷量が少ない豆に該当し、既に商社には在庫がありません。 手元にある豆を使い切ったらさようならの悲しい豆なのです。 量的に試行錯誤をしている余裕がないので、ドーナスプロジェクトの焙煎パターンを踏襲して焙煎しています。 そして次に使うアイスコーヒー用に適していそうな豆を今から探しています。 豆の切り替わりが激しいと、作業が増えて大変なのです。 コーヒー屋のそんな苦労は偲ばなくていいので、どうぞ美味しいアイスコーヒーをお楽しみください。
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ルワンダ バフコーヒー ニャルシザCWS 【フルシティ】
¥800
【生産国】ルワンダ共和国 【地域】南ニャマガベ 【標高】1785M 【品種】ブルボン 【焙煎度】フルシティ 【精製】Fully Washed 焙煎方法を少し変えて、スモーキーなフレーバーを出しました。 豆が焙煎中に出す煙で豆自身が燻されるイメージです。 若干、喫茶店のコーヒーのような味わいがあります。
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コスタリカ ジャガー 【ミディアム・ロースト】
¥900
【生産国】 【地域】 【標高】 【品種】 【焙煎度】ミディアム 【精製】ハニープロセス 苦みと酸味が時間差で感じられるような焙煎です。果実感のあるマイルドな浅煎りに仕上げています。
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インドネシア スマトラ アチェ 【フルシティ・ロースト】
¥900
【生産国】 【地域】 【標高】 【品種】 【焙煎度】フルシティ 【精製】ウェットハル
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ブルンジ ヤンダロCWS【シティ・ロースト】
¥850
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ブラジル グアリロバ農園 "FRUITY" 【ミディアム・ロースト】
¥1,100
【生産国】ブラジル 【地域】ミナスジェライス州 グアリロバ農園 【標高】1100M 【品種】レッドカトゥアイ (カトゥーラ亜種) 【焙煎度】ミディアム 【精製】アナエロビック & シェード・ドライ 【コメント】この豆は「Coffee of the year 2024」というブラジルのコーヒー品評会のアラビカ部門で2位を取った豆です。 この品評会には570銘柄がエントリーされ、そこから180銘柄に絞り込んだ後、15銘柄(アラビカ 10銘柄、カネフォラ 5銘柄)の決勝審査で順位付けが行われました。 書類選考、予選審査でどのような審査が行われたのか、あるいは決勝審査のスコアが公開されているわけではないので、少々「?」なところがある品評会なのですが、真面目にやっていることは間違いないと思うんですね。ちゃんといいものが勝ち残っていると思います。 コーヒーの品評会としてはCOE (Cup of Exe)がブラジルで1999年に初めて開催され、徐々にコーヒー栽培を行う各国で行われるようになりました。 COEで特徴的なのは官能評価(味見)はカッピングで行われる点と、酸味が非常に重視される点です。カッピングというのはコップの中のコーヒー粉にお湯をドバドバと注いで、丸っこいスプーンでチュルチュルっと奇妙な音を立てながら啜るという奇特な判定方法です。その際には酸味の強さと質が重視されます。極端な言い方をすると、馬鹿みたいに酸っぱければ特典が高くなるわけで、コーヒーとしてのトータルな味わいは割とどうでもいいということになっています。 コーヒーの味わい全体の話をするのであれば、それは焙煎する人が好きにすればいい、これが正しいという結論はどこにもない、という話になるのかもしれません。それはそれで正論。 COEの場合、酸味に変調しすぎたという反省も実際にあって、酸味以外のコーヒーの魅力も評価しようという方向にはなっています。それも正しいあり方だとは思いますが、私としては「酸味を評価するための焙煎とコーヒー全体の味わいを行うための焙煎は違うんじゃないの?」とも思っています。 一方、コーヒー・オブ・ザ・イヤーの方はコーヒーのカップとしての魅力を評価する品評会です。官能評価においてもカッピングではなく、ペーパードリップしたコーヒーが使用されます。評価基準や評価プロセスが公表されていないので、傍目にはツッコミどころが多いんだろうなあという気がしています。 それでも酸味だけを以てコーヒーの善し悪しを語るよりはマシかなとも思います。 で、肝心な豆はどうよという話なのですが、香りの華やかさ、強度という点ではエチオピア カルマチ農園のアナエロビックの方が断然強いです。 発酵プロセスというの、細菌が作り出した酵素の働きによって、コーヒーの成分に変化を与える精製方法です。フレーバーを増幅させる精製といってしまってもいいでしょう。結局、豆の中にあるものを増幅させるわけですから、「持っているものが多い」豆のほうが効果がよりはっきりと分かるわけなんですね。 まあ、標高1100Mのブラジルなので、おのずと限界はあります。 とはいえ、ブラジルには珍しいストロベリー様のフレーバーが出たりと、ブラジルコーヒーなりに華やかさを追い求めた努力の跡はすごく感じるんですね。ストロベリー、カカオ、梅酒の中に入っている梅の感じ、そんなフレーバーがあります。 4週間以上おくとストロベリーとカカオのフレーバーが強くなって、アポロチョコレートを思わせる香りになります。代理店から届いたサンプルはそんな感じでした。 なので、このコーヒーは普通に飲む以外に「寝かせる」という楽しみ方があるのかなという気がしています。焙煎直後だと寝かせたときの味わいはどうやってもイメージできないので、どうやってフレーバーの帳尻を合わせるのか難しい豆だったりします。 小難しいことを言いながら、ぜひ味わってみてください。 あと、商品画像の中に現在私が使用しているコーヒー豆の分量チャートを載せておきました。よかったら参考にしてください。
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ホンジュラス エル・ピノ農園 ティピカ【シティ・ロースト】
¥900
【生産国】 【地域】 【標高】 【品種】ティピカ 【焙煎度】シティ 【精製】ウオッシュト 【コメント】
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カフェインレス エチオピア【シティ・ロースト】
¥850
【生産国】 【地域】 【標高】 【品種】 【焙煎度】シティ 【精製】ウオッシュト、マウンテン・ウォーター式カフェイン除去処理 【コメント】
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マンデリン アルフィナー【フルシティ・ロースト】
¥850
【生産国】インドネシア 【地域】北スマトラ州リントン、ドロッサングルー、ポルン地区 【標高】1400 ~ 1500M 【品種】アテン、ティムティム 【焙煎度】フルシティ 【精製】スマトラ式 【コメント】マンデリン ビンタンリマと比較してコーヒーらしい香ばしい香りと、アジア産の豆特有の土や木の皮の香りが感じられます。 ビシッとしまった苦味が心地よいコーヒーです。 本製品はアテンとティムティムというあまり聞き慣れない品種の豆で構成されています。 両方ともハイブリッド種(アラビカとロブスタの交配種)で、アテンはカチモール、ティムティムはチモールハイブリッドの別名とのことです。 一般的にハイブリッド種は酸味が重たい傾向にあり、SCA的な価値観ではあまり高く評価されません。 本製品ではスマトラ式という精製が影響しているのか、重たい酸味よりは焙煎によって湧き上がるワイルドなフレーバーが勝っています。 かつてマンデリンはスマトラ式で精製されたティピカ種が本流で高価とされていましたが、最近ではティピカ100%のマンデリンはお目にかかれなくなっています。 単純にインドネシアで生産されるティピカの量が減っているためです。 ティピカは病害虫に弱いという傾向があるため、新規の生産者には敬遠される傾向があります。 豆の持ち味を活かせる焙煎になっていると思いますので、ぜひお試しください。
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ブラジル グアリロバ農園 イエローカツカイ 【ハイ・ロースト】
¥800
【生産国】ブラジル 【地域】ミナスジェライス州 グアリロバ農園 【標高】1100M 【品種】イエローカツカイ (イエローカツアイ系ハイブリッド種) 【焙煎度】ハイ 【精製】ナチュラル 【コメント】同農園のアララと比較して、フレーバーがナッツ寄り。そこに焼けた小麦のような香ばしさと青っぽい柑橘の香りが加わります。(豆の特徴であり、焙煎のさじ加減でもあります。) グラリロバ農園のイエローカツカイは2016年のブラジルCOE(Cup of Excellence)のナチュラル部門で優勝した、同農園を代表する商品です。ブラジルにおいてもナチュラルでありながら口当たりの軽い(ずっしり感の少ない)爽やかな味わいが特徴となっています。 精製について、ナチュラルとは収穫したコーヒーチェリーを果実のまま乾燥させる方法です。天日でのんびり乾燥させれば「天日乾燥」「サンドライ」と説明がつき、室内で機械を使って乾燥させると「機械乾燥」という説明がつきます。 一方、ウオッシュトとはコーヒーチェリーの果実と種(豆)を分離させ、種のみを乾燥させる方法です。例えばさくらんぼや梅干しを指でつまんですこし力を込めると種がぷりっと押し出されますが、そのような作業を機械で一括して行います。取り出された種の周囲には"ヌメヌメ"っとしたペクチン質が付着しています。そのヌメヌメを水で洗って落とすためこの方法はウオッシュトと呼ばれます。 ウオッシュトは従来の方法(ナチュラル)に比較して、夾雑物の排除が簡単にできたり、未熟豆などを事前に取り除くことができ(未熟豆は水に浸すと浮く)、ナチュラルに比較して軽く明るい味わいに仕上がるという特徴があり、従来の方法とは少し異なった異なった味わいが作れるので、新しい精製方法として広まりました。 新しい精製方法は「ウオッシュト」という名前で呼ばれました。もともとでいえば、ナチュラルが精製方法としては一般的で当たり前な方法だったので、精製方法には「ナチュラル」という呼び方がついていませんでした。「ウオッシュト」という新しい精製方法が登場したことで従来の方法は「アンウオッシュト(unwashed)」と呼ばれるようになりました。 但しナチュラルを採用しているコーヒー生産者からすれば「別にウチらは手を抜くためにこの方法を採用しているわけではありまへんのやで。「洗ってない」とはイメージ悪いっすわー。」という言い分がありました。それで徐々に「自然な作り方」というニュアンスを込めて「ナチュラル」と呼ばれるようになります。 ではコーヒー生産者がナチュラルにするかウオッシュトにするかをどうやって選んでいるかというと、精製に使用できるきれいな水が手に入るかどうかが最も大きなポイントになります。「水くらい使ったらいいじゃない」と思うかもしれませんが、実はそう簡単な話ではありません。コーヒーを栽培する場所は、その多くが山間部であり、そこに都合よく川や用水路があるかというとそんなことはないのですね。用水路を引けるのは潤沢な降水量にめぐまれた平地です。アフリカなどのコーヒーの生産事情を見ていると、水資源の有無がコーヒー生産上の大きな制約になっていることがよくわかります。
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コーヒーゼリーキット (出来上がり500cc、一回分)
¥600
コーヒーゼリー用 深煎り焙煎豆 50gとゼラチン 12gのセット。 (1) 焙煎豆 50gを使用してコーヒー 500ccを抽出。 (2) 抽出したコーヒーが60℃まで温度が下がったら、ゼラチン 12gを溶かす。 (3) コーヒーの粗熱が取れたら冷蔵庫にいれて冷やします。 アイスクリームと一緒にお召し上がりください。(゚∀゚)
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エチオピア ゲシャ・カルマチ農園 【ハイ・ロースト】
¥1,100
【生産国】エチオピア連邦民主共和国 【地域】ベンチ・マジ地区 【標高】1800 ~ 1980M 【品種】エチオピア原生種 (ゲシャ種を含む) 【焙煎度】シティロースト 【精製】アナエロビック&ナチュラル 【コメント】バニラ、チョコチップクッキーのようなこってりとした甘い香り。オレンジピール、山椒のような香りなど、複雑な構成。 本製品は発酵プロセスを用いて精製されたコーヒー豆です。 まずは精製のおさらいをしましょう。 精製とはコーヒーの果実を収穫した後、豆(種子)を果実から分離させて乾燥させるまでの過程を指します。 大雑把にいうと、精製はナチュラルとウオッシュトに別れます。 ナチュラルは果実をそのまま乾燥させ、乾燥させた後に果実から種子をバリバリと剥がします。 ウオッシュトは初めに機械を使って果実から種子を分離させ、種子を水で洗ってきれいにした後に乾かす方法です。ウオッシュトのほうが乾燥が早く、傷んだ豆を途中で除去しやすいというメリットがあります。 この豆は収穫後のフレッシュな果実の状態の時に、意図的に細菌や酵素を活動させて果肉あるいは種子の成分に分解/変化をもたらす工程が取り入れられています。 ざっくり言えばその工程は「発酵」ということであり、このようなやり方が「発酵プロセス」と呼ばれたりします。 アナエロビックとは発酵の中でも嫌気性の細菌を利用したものです。 細菌の分類方法の一つに「好気性」と「嫌気性」があります。 ごく大雑把にいえば、細菌の活動の結果、人間にとって好ましい活動は「発酵」、好ましくない活動は「腐敗」と呼ばれます。 例えば好気性細菌の発酵が関わる食品はチーズ、ヨーグルト、日本酒、ビールなどがあり、嫌気性細菌が関わる食品には納豆、キムチなどがあげられます。 コーヒーの製造過程において嫌気性細菌による発酵が多く用いられるのは、嫌気性発酵のほうがコントロールしやすいという事情があります。 本商品の紹介画像の三番目は本商品の発酵過程の画像です。 収穫したコーヒーの果実を布団圧縮袋のような袋に入れて、それを一定の環境下で発酵させます。 最初はそこに存在するすべての細菌が活動するのですが、好気性細菌が活発に活動することで袋内の酸素がなくなり、嫌気性細菌の活動が活発になります。 袋にコーヒーの果実を詰めた当初の状態では、いろんな細菌が果実にくっついているため、コーヒーの味作りに好ましい特定の細菌だけを活動させることは困難です。 嫌気性細菌は種類が少ないため、活動させる細菌を選択することが可能なのです。 密閉された袋の中で酸素を減らし、温度や気圧、中に溜まった液体のpHを管理することで、活動する細菌をある程度制御してコーヒーに好ましい味をもたらすように活動させます。 これが嫌気性発酵プロセス(anaerobic fermentation process)であり、3~7日程度の時間をかけて行われるそうです。 この発酵工程を経て、コーヒーの果実はナチュラル乾燥が行われます。果実には発酵プロセスで増幅された細菌が多く存在しており、その活動によって生成される物質(香りや味わいに影響する)が増えます。 生成作業で発酵プロセスを取り入れるのは、その工程がコーヒーの香りや味わいを強化してコーヒーを華やかな味わいに変化させるからです。 栽培を工夫してもコーヒーの味わいを格段に変化させるのは大変難しいです。 そしてコーヒーは一年に一回しか収穫できないわけですから、試行錯誤の回数が限られます。 その点、発酵プロセスは発酵の過程を幾通りにも分けて試行錯誤を繰り返せるわけですから、技術の進歩も早いわけです。 発酵プロセスの技術が進む一方で「それは本当にコーヒー本来の味なのか」という疑問の声もでてくるようになりました。 発酵プロセスは『精製』ではなく『加工』とみなされるケースも出てきているのです。 例えば、発酵プロセスにおいてコーヒーの果実とは関係のない柑橘類をコーヒーの果実と一緒に発酵させて酸味を強調させるような工程もでてきました。 これはインフューズト (infused, 「注入された」といったニュアンス) と呼ばれ、一般的には好ましくない生成方法とみなされています。 技術の進歩により美味しいコーヒーが増えることは喜ばしいのですが、技術の進歩がコーヒーの『魂』のようなものを衰退させるようなことになってしまうと困ります。 私達は味の良さを求めますが、それは人の手で誇張されたものではなく、自然が生み出した味であったほしいという理想や価値観を捨てることができないからです。 私達が高い理想や価値観を掲げるのであれば、それを裏打ちするのために、正しくコーヒーの味を見極める力が必要になってきます。 なんか説教臭い終わり方ですね。
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エチオピア イルガチェフェ G1 【シティ・ロースト】
¥850
【生産国】エチオピア共和国 【地域】シダマ県 イルガチェフェ地区 【標高】1900M 【品種】エチオピア原生種 【焙煎度】シティ 【精製】ウオッシュト 【コメント】 *** 2024年 12月から豆が変わりました。価格も変更となっています。味の傾向は従来のイルガチェフェとよく似ています。*** 見た目に豆の粒が小さい。ベリー系の酸味を感じるコーヒー。 エチオピアのコーヒーにはよく「モカ」という言葉がつけられます。 「エチオピア モカ」とか「モカ G1」のように使われます。 しかしこの「モカ」という言葉には、実は全く意味がない、実態がないというお話です。 もともとモカという言葉はイエメンの港町「モカ」を指しています。 古くはこのモカでコーヒーが栽培されていたり、モカの港からコーヒーが出荷されていました。 コーヒーの銘柄は原産国および栽培地域の名前をつけられることが多いです。インドネシア スマトラ(島) リントン(地区)やエチオピア イルガチェフェがその例です。 また実例は少ないですが、出荷港の名前がつけられる場合もあります。ブラジル サントスやエチオピア モカなどがその例です。エチオピア モカはモカ港から出荷されたエチオピア産の豆ということになります。 「じゃあ、ちゃんと意味があるじゃないですか」という話になりますが、実際はそうではありません。 現在、イエメンのモカは砂漠化が進みコーヒーの栽培ができず、そして物流の変化により現在モカ港からコーヒーは積出しされていません。 「モカ」という名前をつけるのに合致する豆はないのです。 つまり、地名を根拠に「モカ」という名前がつけられたコーヒーは、香川県丸亀市に何の円のゆかりもないくせに丸亀◯麺を名乗る会社のようであり、漁獲高は21tしかないのに全国で2400t以上も流通していた熊本県産のあさりのようなものです。 また、イエメンやエチオピアの豆には独特のスパイシーなフレーバーがあるとして、そのフレーバーを「モカ香」と呼び、そのフレーバーを根拠に「モカ」をつけるケースもあります。 ただ、スパイシーなフレーバーを持つコーヒーはエチオピア産、イエメン産に限られるわけではありません。マンデリンにはスパイシーなフレーバーが感じられますし、発酵プロセスを経た生豆にもスパイシーなフレーバーを感じることがあります。 フレーバーを根拠に「モカ」を名乗るのであれば、どこの国で栽培されたコーヒーであっても「モカ」を名乗る権利があるということになってしまうのです。 甘くて粒が大きいいちごであればどんな品種でも「あまおう」を名乗ってよいのでしょうか。そんなことよしなさいと常識人なら考えますよね。 当店に来店するお客さんの中に「モカとかが好きでよく飲んでいるんですけど」という方が稀におられます。オタクの悪い癖なんですが、私は「本当にそれってモカなんですか?モカという言葉はイエメンのモカという地名に由来するのですが現在はモカでコーヒーの栽培は行われていませんし、モカの港からコーヒーは出荷されていません。モカという豆は存在しないんですよ。どこでモカという豆を買われているんですか?」と訊いてしまいます。 私も悪気があって、相手を困らせてやろうとか思って言っているわけではないのですが、以降のやり取りはものすごく気まずくなります。 「モカ」という適当な名前をつけて豆を販売するコーヒー店が悪いのです。
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アイスコーヒー・ブレンド
¥900
【生産国】ブレンド豆 (アフターミックス) 【地域】N/A 【標高】N/A 【品種】N/A 【焙煎度】N/A 【精製】N/A 【コメント】当店で唯一通年販売しているブレンド豆です。実はホットでも美味しく飲めます。 まず、ブレンド豆の作り方は、大雑把に二通りに分かれます。混ぜる豆を豆ごとに焙煎し、焙煎後に混ぜる方法をアフターミックス、最初に生豆を規定分量通り混ぜておいて、それを焙煎して完成させるのがプレミックスという方式です。 両者には一長一短があり、アフターミックスはそれぞれの豆の個性にあった焙煎をしてそれを混ぜるので、味わいの幅・表現力が広くなります。 それに対しプレミックスはいろんな豆を混ぜているにもかかわらず、ある特定の焙煎方法を行うので豆の味わいを活かすのが難しくなります。ですが実際にはプレミックスのほうが断然主流になっています。 ブレンド豆を作る際に一番大きな壁は、豆を均等に混ぜることなのです。焙煎がおわった豆を均等に混ぜ合わせるのはかなり手間がかかります。 消費者目線で言えば「混ぜればいいじゃん」と思うかもしれませんが、実はこれが大変なのです。「混ぜればいいじゃん」が通用するのは一回の作成量がせいぜい3kgぐらいまで。それ以上に作成する場合、混ぜる豆が5kg、10kg、50kg、100kgと増えていくと豆を混ぜるだけの撹拌の工程が発生し、作業時間と専用の器械が必要になります。また焙煎した豆はもろくなるので長時間かき混ぜていると豆が欠けたり、割れたりという問題も発生します。 焙煎を一度でもやったことがあればお分かりになるのですが、焙煎という作業には常に撹拌という作業が付随します。つまり、焙煎の前に生豆を合わせておけば、後は焙煎中に撹拌をしていつの間にか均等に混ざっているという状態になるわけです。大量生産品にとってはこのほうが断然都合がよいのです。 話は少しずれますが、2021年に中村倫也が主演したテレビ東京ドラマ「珈琲いかがでしょう」が放送されました。このドラマのなかで「TAKOブレンド」という8種類の豆をまぜたブレンドコーヒーが登場しました。本ドラマは猿田彦珈琲が技術協力をしており、ドラマ放送期間中はこのTAKOブレンドが猿田彦珈琲から発売されました。 当店のユーザーがこのコーヒーを購入し「あまり好きな味ではない (婉曲表現) 」ということで結構な量を店主にわけてくれました。自分が飲んだ感想はやはり「あまり好きな味ではない (婉曲表現) 」になりました。 この猿田彦珈琲から販売された「TAKOブレンド」は大量生産品なので、最初に生豆を配合して焙煎するプレミックスです。(確認したわけではないけどそうだと思う。) コーヒーの生豆は同じ焙煎をしても、豆によって火の通りやすさ・色づきが異なります。このTAKOブレンドは8種類もの個性ある豆を混ぜているために、統一感のある見た目の焼き上がりにするには深煎りにせざるを得ず、一番火が通りにくい豆に焙煎を合わせると火が通りやすい豆はかなり黒々と焼けてしまいます。そうなると味わいとはなかなか呼べず、ただ苦いだけのコーヒー豆が混ざることになるのです。「あまり好きな味ではない (婉曲表現) 」になるのはある意味必然だったりします。 当店のアイスコーヒーブレンドを見てもらうと、アフターミックスゆえの焙煎度合い・焼き上がりの見た目が異なる豆が混ざっています。人によっては見た目が宜しくないと判断するかもしれません。当店は「最終的に美味しければいいじゃんね」という立場をとっており、見た目は気にしないようにしています。
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ブラジル ドーナス・カフェ・プロジェクト 【ハイ・ロースト】
¥800
SOLD OUT
【生産国】ブラジル 【地域】南ミナス州 ドーナス・カフェ・プロジェクトに参加する4つの農園 【標高】1100 ~ 1150M 【品種】イエローブルボン、カトゥーラ他 【焙煎度】シティ 【精製】パルプトナチュラル -- 2025-- 今年も夏場のアイスコーヒー用ということで採用しました。 昨年は焼き芋のような印象がありましたが、今年はそれを感じません。 普通に美味しいアイスコーヒーができあがります。 ブラジルでは昨年、一昨年と不作傾向にあり、その原因は気候変動にともなう降水量の現象が原因とされています。 そのため今年のブラジルは全体的な傾向として豆の粒が一回り小さいと告知されています。 コーヒーの生産者は「スクリーン」といって、網の目を通過させて豆を大きさで選別します。 粗い網の目に引っかかるコーヒー豆が少なくなっているということですね。 一般的にコーヒー豆は粒が大きいほうが高級とされる傾向があり、粒が小さいと言われるのは生産者からすれば屈辱に感じるのかもしれません。 そのためあちこちの商社から「今年は粒が小さいです、なぜなら~」という説明がなされています。 実際に現物を見てみると、言われないと小さいとわからない感じです。 去年の豆と比べるとはっきり分かるのかもしれませんが。 しかしながら、豆を実際に焙煎してみると去年より20秒早く焼き上がりました。 おそらく、粒が小さくてコーヒー豆の各粒に熱が伝わる速度が早いのでしょうか。 この時間差には少々驚きました。 焙煎時間が20秒異なると味にはっきり差が出るからなのですね。 「じゃあ、去年と同じ時間になるように焙煎すればいいじゃん!」と思うかもしれませんが、そうなると火加減が変わることになります。 それはそれで、違う結果をもたらす焙煎になるわけですね。 味はどう調整しようかと考え中です。 今のままでも普通に美味しいですよ。 -- 2024 -- 【コメント】夏場なのでアイスコーヒーに適した焙煎豆を作ろうかということで選んでみました。 アイスコーヒーにすると苦味でも酸味でもない中間の味がしっかりしていて、飲みやすい味です。お客さんの中にはこのアイスコーヒーを「焼き芋ぽい」と表現する人がいました。 甘い香りと焦げた香ばしい香り、ちょっとした酸味の味わいは確かにそれっぽさを感じさせます。 アイスコーヒーの豆として上手にできたと思います。 一方でホットにすると、びっくりするぐらい普通です。 マイルドで飲みやすいですけどね。 この豆はドーナス・カフェ・プロジェクトに参加する4つの農園の豆を合わせています。 それぞれの農園は規模が小さいので、世界に流通させるには量が足りないのでしょう。 足りない量を補うために、仲の良い農園でユニットを組んでブランドを作りましょう、ということなのだと思います。 このプロジェクトに参加するのはプラタ農園、ポッセス農園、パルミタル農園、キタ農園という4つの農園で、名前を聞いても全く知らないし、すぐに忘れてしまうのですが、これらの農園には大きな特徴・共通点があります。 それは4つの農園の経営者は全て女性なのです。 だから何だよという感じはしますが、それぞれの農園の品質を揃えるという点ではうまく強調できている印象を受けます。
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エル・サルバドル サンタ・リタ農園 ブルボン【ミディアム・ロースト】
¥900
SOLD OUT
【生産国】エルサルバドル共和国 【地域】ソンソナテ県フアユア サンタリタ農園 【標高】1450 ~ 1750M 【品種】ブルボン 【焙煎度】ミディアム 【精製】ナチュラル 【コメント】りんごのようなフルーティーな酸味が口に広がります。
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ブルンジ キビンゴCWS【シティ・ロースト】
¥850
SOLD OUT
【生産国】ブルンジ共和国 【地域】カヤンザ県カヤンザ 【標高】1893M 【品種】ブルボン 【焙煎度】シティ 【精製】フーリィ・ウオッシュト 【コメント】本製品は苦みと酸味が一体となった味わいで、穏やかな酸味が前面にでています。グアテマラのような爽やかな酸味やアジア系のずっしりとした酸味とは違う、つるんとした飲み口のコーヒーです。これは焙煎の仕方を変えて、このような口当たりを表現してみました。焙煎だけで味のすべてをコントロールできるわけではなく、豆の持ち味ももちろんあります。本製品はとても標高の高い地域で栽培された豆なので、それなりに酸味を多く蓄えたコーヒーとなっています。 本商品はキビンゴCWSで精製されたコーヒーです。『 WS 』とはウオッシング・ステーションの略で、コーヒーチェリーを精製して乾燥させる工場のことです。『 CWS 』とはコーヒー・ウオッシング・ステーションを意味しており、WS と表記するか CWSと表記するかはただの好みの問題みたいです。 本商品の詳細で標高 1893Mとあるのはウオッシング・ステーションの所在地の標高です。コーヒーは近隣のコーヒー農家から持ち寄られ、等級判定(チェリーの色や大きさ、栽培標高、虫食いなどの欠陥豆の有無、場合によっては味覚判定も行う)の後、品種や等級ごとに精製・ランク付けされて商品化されます。 ブルンジでは一つのコーヒー農家の規模が小さく、一つの農家でブランド化できるほどの豆を生産することができません。それで各農家がウオッシング・ステーションにコーヒーを持ち込んで精製所のブランドとしてコーヒーを商品化するのです。 スペシャルティコーヒーというのは「※※村の◯◯さんが作りました」とレタスやしめじのように、生産者が明記されているコーヒーのことです。スペシャルティコーヒーの要件として、トレーサビリティが確保されていて、栽培された地域と生産者の表記が必要とされています。しかしながら、アフリカのコーヒーの場合は本商品のようにウオッシング・ステーションの名前と生産地域でブランド化、商品化されているケースが多いのです。そうしないと商品として世界に流通させるだけの量を確保できない、そういった事情があります。 以前に販売したブルンジ レッドブルボンの解説を読んでいただくと、そりゃあ大きい農園はないだろうなあという事情がわかってくると思います。 自分で読み返してよく書けているなあと驚きました。
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ルワンダ コプロカWS 【フルシティ・ロースト】
¥750
SOLD OUT
【生産国】ルワンダ共和国 【地域】西部州 ニャマシェケ地区 コプロカWS 【標高】1700~1900M 【品種】ブルボン 【焙煎度】フルシティ・ロースト 【精製】ウォッシュト 【コメント】栗のような甘い香り。柔らかな苦みと若干の酸味のバランスが良い。あっさりとした味わい。
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インドネシア スラヴェシ ラティモジョン【フルシティ・ロースト】
¥850
SOLD OUT
【生産国】インドネシア 【地域】 【標高】1400 ~ 1500M 【品種】 【焙煎度】フルシティ 【精製】スマトラ式 【コメント】
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グアテマラ エスペランサ農園 ブルボン ウオッシュト【ミディアム・ロースト】
¥850
SOLD OUT
【生産国】グアテマラ 【地域】ウエウエテナンゴ オハブランカ エスペランサ農園 ラ・ベガ区画 【標高】1400 ~ 1800M 【品種】カトゥーラ、ブルボン 【焙煎度】ミディアム 【精製】ウオッシュト 【コメント】かなり浅めにしました。 エル・サルバドルのサンタ・リタが近いうちなくなってしまうので、浅煎り豆の後継としてしいれました。 シワの寄った豆ヅラから浅煎りだということはわかると思うのですが、その割に色が濃くなっています。 オレンジ色のエル・サルバドルとは対象的です。 浅煎りは青っぽい味を残さないように、毎回調整に苦労するのですが、この豆は割とすんなり焙煎パターンが決まりました。 甘くない桃というと印象が悪いですが、酸味の感じはそんな印象をうけます。 これもなかなか良い豆ですよ。 可能なら定番で置きたいですね。 --------- 商社の在庫があっという間になくなってしまい、終了します。 良い豆だったので他のコーヒー店も買い込んだのでしょう。もともと在庫が少なかった可能性もあります。 ちょっと残念。
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ブラジル カシャンブー & アラカス農園 イエローカトゥアイ 【ハイ・ロースト】
¥850
SOLD OUT
【生産国】ブラジル 【地域】ミナスジェライス州 カシャンブー & アラカス農園 【標高】930~1150M 【品種】イエローカトゥアイ 【焙煎度】ハイ 【精製】ダブル・ファーメンテーション 【コメント】発酵プロセスの豆です。 味わいはマイルドで紅茶のような味わいがあります。あっさりしていて飲みやすい味です。 発酵プロセスは傾向として香りが派手になるものと、味わいがマイルドになるものとに別れます。本商品は校舎に該当します。 香りが派手なものはお値段がそれなりに高くなります。エチオピアのカルマ地農園がそれに該当します。 味わいがマイルドなものは「だから何だよ」みたいな評価になってしまいがちなんですね。 マイルド系の発酵プロセスは私は割と好きなのですが、これって普通のハニープロセスで出せない味なんですかねえ、とは思います。 こればこれでいい味なんですけど。 で、この豆を仕入れたのは、グアリロバ農園の発酵プロセスの豆と比較するのが目的でした。 グアリロバ農園の「FRUITY」という豆が、えらく香りが派手でして、某お菓子と香りがよく似ています。 「FRUITY」はブラジルの品評会で一等をとった豆で、お値段も過去一で高くなります。 自分にはその豆を焙煎する力があると信じないと買えない豆なのですが、そのうち買います。 この豆も飲みやすくて美味しいので、よかったらお試しください。
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パナマ エスメラルダ農園 カトゥアイ【ミディアム・ロースト】
¥900
SOLD OUT
【生産国】パナマ共和国 【地域】チリキ県 ボケテ ハラミージョ地区 エスメラルダ農園 【標高】1400M 【品種】カトゥアイ 【焙煎度】ミディアム 【精製】フーリィ・ウオッシュト 【コメント】ゲイシャで有名になったエスメラルダ農園の豆です。
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コスタリカ カフェ・アルバル農園 ビジャサルチ【ミディアムロースト】
¥900
SOLD OUT
【生産国】コスタリカ共和国 【地域】アラフエラ州 ナランホ市 カフェ・アルバル農園 【標高】1600M 【品種】ビジャサルチ 【焙煎度】ミディアム 【精製】ブラックハニー 【コメント】ビジャサルチはコスタリカで生まれたブルボンの変異種(栽培種)です。 一般的には酸味が柔らかいと言われており、実際に焼いて飲んでみると、マイルドだなあという感じはあります。 キリキリとした感じは出にくいので、久しぶりに浅めに振って焼いています。 精製はブラックハニーです。この品種ではミューシレージが多いので、敢えてミューシレージのみを残してパルピングを行い、ミューシレージの発酵で味わいを加えていく手法をとっているそうです。 ミューシレージの発酵を促すために、乾燥のは段階ごとに乾燥スピードを調節しているそうです。 コーヒーの栽培、精製に関しては門外漢の私からするとよくそんなことができるなと感心します。 手間がかかっている分だけお値段は少しお高めになります。
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グアテマラ オリエンテ 【シティ・ロースト】
¥800
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【生産国】グアテマラ 【地域】オリエンテ地区 【標高】1500 ~ 1650M 【品種】カトゥーラ、ブルボン など 【焙煎度】シティ 【精製】ナチュラル 【コメント】香りに特徴があり、ナッツ、はちみつ、フローラルなど時間の経過とともに複雑な香りが変化していきます。味わいに突出した部分はないので、主にブレンドの香り付けに使用しています。 ナチュラルとはコーヒーの精製の一種です。 コーヒーの実を摘んだら、その実をそのまま乾燥させます。実が乾燥したらパリパリになった果実の部分を剥がして種を取り出すことで完成します。 割りと単純に思われがちなナチュラル精製ですが、実はかなり奥が深いというお話です。 まず、コーヒーの実(果実)は、ただ乾燥させれば良いというものではありません。 そもそもコーヒー豆というのは、摘み取ったばかりのコーヒーの実から種を取り出して焙煎をしても味がしないのだそうです。 生豆を口に含んだことがある人は分かりますが、生豆を口に含んでもほとんど味はしません。 つまり、収穫してコーヒーの実を適切に乾燥させ、その豆(種)を焙煎することで初めてコーヒーの味わいが生まれるのです。 じゃあコーヒーの実をとにかく乾燥されればそれでいいのかといえば、そんなことはありません。段階を踏んで少しずつ時間を掛けて乾燥させないといい味にならないのです。 収穫したコーヒー豆を乾かすために、豆を広げてうまく水分が抜けていくようにしてやります。例えばかごの中に入れたままでは水分はうまく蒸発していかず、果実がカビたり腐ったりしてしまいます。あるいはどんどん虫が湧いて果実や種を食い荒らされてしまいます。 コーヒーの実を乾燥させるのには大雑把に二種類の方法があります。太陽光による自然乾燥と乾燥機(乾燥室)を使った機械乾燥です。 自然乾燥をさせる場合、コンクリートの広場に広げたり、ブルーシートの上に広げたり、アフリカンベッドと呼ばれる天板の部分が網で作られたテーブルに広げたりします。 ブラジルのように平らな広い場所を用意できる場所ではコンクリートの広場に豆を広げます。収穫後の乾燥の時期に雨が降る地域ではブルーシートの上に果実を広げ、雨が降ると分かればブルーシートをうまく折りたたんで雨水が乾燥中の果実に当たらないようにします。 平らな場所が少ない山の中、収穫量の少ない小規模コーヒー農家であれば、アフリカンベッドに生豆を並べて質の高い乾燥を目指します。(下が編みになっているので湿気が籠らない。) 生豆を乾燥させる際、ギラギラとした直射日光にあてると一気に乾燥が進んでしまって味が悪くなるので、うまく日光の量を調節できる網のような布で屋根を作ったりと面倒くさいのです。 で、その乾燥をさせている間は定期的にかき混ぜて、均等に水分が抜けていくように調節します。ブラジルの場合だと、とにかく乾燥させる量が多いので、グラウンドをならすトンボのようなものでコーヒーの果実を撹拌します。かなり重労働ですね。それを手で丁寧にかき混ぜるとしたら、量は減ったとしても大変な作業です。 この面倒な作業は10~14日間続きます。この期間だけ我慢すればいいというものではないのです。全て一度に果実を収穫して乾燥させることは量的に不可能なので、コーヒー農家は収穫の時期がずれるように栽培を工夫しています。 つまり、10~14日間かけて乾燥をさせたら、また次の収穫ロットがやってきて面倒な乾燥のお世話をするわけです。説明しているだけで憂鬱になります。 手をかけまくってコーヒー農家は美味しいコーヒー豆を作るのです。
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