エチオピア イルガチェフェ 【シティ・ロースト】
¥800 税込
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【生産国】エチオピア共和国
【地域】シダマ県 イルガチェフェ地区
【標高】1900M
【品種】エチオピア原生種
【焙煎度】シティ
【精製】ウオッシュト
【コメント】見た目に豆の粒が小さい。ベリー系の酸味を感じるコーヒー。
エチオピアのコーヒーにはよく「モカ」という言葉がつけられます。
「エチオピア モカ」とか「モカ G1」のように使われます。
しかしこの「モカ」という言葉には、実は全く意味がない、実態がないというお話です。
もともとモカという言葉はイエメンの港町「モカ」を指しています。
古くはこのモカでコーヒーが栽培されていたり、モカの港からコーヒーが出荷されていました。
コーヒーの銘柄は原産国および栽培地域の名前をつけられることが多いです。インドネシア スマトラ(島) リントン(地区)やエチオピア イルガチェフェがその例です。
また実例は少ないですが、出荷港の名前がつけられる場合もあります。ブラジル サントスやエチオピア モカなどがその例です。エチオピア モカはモカ港から出荷されたエチオピア産の豆ということになります。
「じゃあ、ちゃんと意味があるじゃないですか」という話になりますが、実際はそうではありません。
現在、イエメンのモカは砂漠化が進みコーヒーの栽培ができず、そして物流の変化により現在モカ港からコーヒーは積出しされていません。
「モカ」という名前をつけるのに合致する豆はないのです。
つまり、地名を根拠に「モカ」という名前がつけられたコーヒーは、香川県丸亀市に何の円のゆかりもないくせに丸亀◯麺を名乗る会社のようであり、漁獲高は21tしかないのに全国で2400t以上も流通していた熊本県産のあさりのようなものです。
また、イエメンやエチオピアの豆には独特のスパイシーなフレーバーがあるとして、そのフレーバーを「モカ香」と呼び、そのフレーバーを根拠に「モカ」をつけるケースもあります。
ただ、スパイシーなフレーバーを持つコーヒーはエチオピア産、イエメン産に限られるわけではありません。マンデリンにはスパイシーなフレーバーが感じられますし、発酵プロセスを経た生豆にもスパイシーなフレーバーを感じることがあります。
フレーバーを根拠に「モカ」を名乗るのであれば、どこの国で栽培されたコーヒーであっても「モカ」を名乗る権利があるということになってしまうのです。
甘くて粒が大きいいちごであればどんな品種でも「あまおう」を名乗ってよいのでしょうか。そんなことよしなさいと常識人なら考えますよね。
当店に来店するお客さんの中に「モカとかが好きでよく飲んでいるんですけど」という方が稀におられます。オタクの悪い癖なんですが、私は「本当にそれってモカなんですか?モカという言葉はイエメンのモカという地名に由来するのですが現在はモカでコーヒーの栽培は行われていませんし、モカの港からコーヒーは出荷されていません。モカという豆は存在しないんですよ。どこでモカという豆を買われているんですか?」と訊いてしまいます。
私も悪気があって、相手を困らせてやろうとか思って言っているわけではないのですが、以降のやり取りはものすごく気まずくなります。
「モカ」という適当な名前をつけて豆を販売するコーヒー店が悪いのです。
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