1/1

インドネシア スマトラ【フルシティ・ロースト】

¥750 税込

SOLD OUT

別途送料がかかります。送料を確認する

【生産国】インドネシア共和国
【地域】スマトラ島 リントン地区(トバ湖周辺)
【標高】1300M
【品種】ティピカ、カチモール
【焙煎度】フルシティ
【精製】ウオッシュト
【コメント】一般的にはアーシー (Earthy) と言わるる「土っぽい」香りが特徴。コーヒーらしい苦さとずっしりとした酸味のバランスがよいコーヒーです。
当店ではカフェオレ用の豆として使用していますが、ストレートでもアイスコーヒーでも美味しく飲めるオールラウンダーです。

ここでは「スペシャルティコーヒー」という言葉について説明します。

コーヒーを趣味にしていると「スペシャルティコーヒー」という言葉を目にするようになります。何となく「品質の高いコーヒーを指しているのだろう」くらいの察しはつくと思います。

スペシャルティコーヒーという言葉を使い始めたのはエレナ・クヌッセンというアメリカ人女性です。
1978年のフランスで行われたコーヒー国際会議の席上でこの言葉が使われたのが最初と言われています。(それ以前に雑誌上でこの言葉が使われていたとの説もある。)
このときのスペシャルティコーヒーが示す概念は「特別な気象・地理的条件により独特な風味を有するコーヒー」でした。
要するにワインのテロワールの概念をパクってコーヒーに乗っけただけで、何のひねりもないものでした。
しかし1960年代、70年代のコーヒー豆というのは品質など二の次で、とにかく産地から安く買い叩き、ゴリゴリ焙煎してコーヒーぽい味わいがあればそれでオッケーという代物でした。
そうした状況、時代背景の中で「味わいがもっと重視されてもいいんじゃね」というのがこの発言の趣旨であったのではないかと私は推測します。

実際、当時のコーヒーの加工技術や輸送技術および輸送日数ではアメリカやヨーロッパの消費地にコーヒーを美味しいままで届けることができなかったのです。
輸送途中の気温の変化でコーヒー豆が変質したり、その他の条件によってカビが生えたり虫が湧いたりと、当時のコーヒー輸送は大変でした。
結局、消費地に着いたらコーヒーの品質は良いも悪い関係なくひどい状態になっていたということがザラにあったわけです。

当時、コーヒーというものは良いも悪いも関係なく、とにかく「コーヒー」でした。
とにかく「コーヒー」というジャンル、製品グレードは現在では「コモディティコーヒー (commodity Coffee) 」と呼ばれています。
このコモディティコーヒーという大きなジャンルの中で特に品質の良いものが「スペシャルティコーヒー」と呼ばれるわけです。

スペシャルティコーヒーの概念の出現した利点は、質の良いコーヒーには高い値段を出そうという動きが消費者国(企業)に起こったことです。
つまり生産農家は良いものを作れば、それが価格に反映されるようになったということです。(話はそこまで単純ではないのですが。)
いろいろ弊害はあったりするのですが、良い豆を高値で買おうという動きがコーヒーの品質レベルの恒常に寄与したことは否定できません。

で、例えばの話なのですが、あるコーヒーショップが「当店ではコーヒー豆の全生産量の◯◯%にしかすぎないスペシャルティコーヒーのみを扱っています」と標榜したとして、そのコーヒーショップははたして良い店なのかという話です。

まず、スペシャルティコーヒーに関しては特に認証などはありません。
「スペシャルティコーヒー」と名乗ったもの勝ちという側面があります。

生産農家は自分が栽培したコーヒーを高く買い取ってほしいので、スペシャルティコーヒーの基準に合うようにコーヒーを作ります。この努力の方向性は普通に理解できますね。

流通業者は自分たちが扱っているコーヒーを高く売りたいので、日本やアメリカなどの消費地でコーヒー豆を販売する段階でスペシャルティコーヒーの適用範囲を広げてしまうということが案外行われているそうです。
そういうズルはしたくないという商社は「プレミアムコーヒー」という概念を持ち出して、スペシャルティコーヒーの基準は満たしてはいないけど、味はスペシャルティコーヒーのレベルですよ、という売り方をしています。
このプレミアムクラスのコーヒー豆は自家焙煎コーヒー店では重宝されています。

で、「ウチはスペシャルティコーヒーだけを扱っていまっせ」と高らかに宣言するコーヒー店の豆は本当にスペシャルティコーヒーなのかという疑問が常につきまといます。
コーヒー店が嘘をつく意図はなくても、途中で流通業者や商社がズルをしている可能性があるのです。そのズルをどうやって排除するのでしょうか。
あるいはプレミアムコーヒーも含めてスペシャルティコーヒー扱いという、頭空っぽの売り方をしているケースも考えられます。
「ウチはスペシャルティコーヒーだけを扱っていまっせ」と嘘偽りなく宣言できるのは某◯山珈琲のような、自社で産地からコーヒー豆を買い付けしている企業だけなのです。

場末のコーヒー店レベルで言えば、そのコーヒーがスペシャルティコーヒーであるかどうかよりも「美味しいコーヒーはスペシャルティコーヒーだけではない」ということを伝えていくことのほうが、コーヒーを販売する立場の人間にとってはよっぽど大事なことだと私は考えています。
なので、当店ではコーヒーを販売するにあたって「スペシャルティコーヒー」という言葉は使っておりません。
当店が販売しているコーヒーにはスペシャルティコーヒーとプレミアムコーヒーまたはQグレード品が混在しています。
自分の扱っているコーヒーがスペシャルティコーヒーであると宣言するよりも、そのコーヒーの良さ、美味しさを伝えていくことのほうがコーヒーを栽培する全ての人に喜んでもらえると私は考えています。

商品をアプリでお気に入り
  • 送料・配送方法について

  • お支払い方法について

¥750 税込

SOLD OUT

最近チェックした商品
    同じカテゴリの商品
      その他の商品