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ブラジル セルカ・デ・ペドラ・サンベネディート農園【ハイ・ロースト】
¥850
【生産国】ブラジル 【地域】バイーア州ピアタン 【標高】1270M 【品種】カトゥアイ 【焙煎度】ハイ 【精製】パルプトナチュラル アイスコーヒー用に焙煎しているブラジルです。 ドーナスプロジェクトと同じ焙煎をしているので、大体似通った味になります。 ブラジルのコーヒー豆は基本的に今年流通している豆は、昨年の夏に収穫された豆です。 感覚的には日本のお米に似ています。新米の時期をのぞけば、多くの場合は去年のお米を買っていることになりますよね。 豆(種)が収穫されて、乾燥の工程、国内流通、海外発送(基本は船)を経て、一番早いもので年末年始くらい、メインのロットは年明けの春頃に日本の流通会社の倉庫に入ります。 昨年(23-24)、今年(24-25)とブラジルでは不作が続いています。 具体的にどのような影響がでるかというと、一銘柄の入荷量が少なくなります。 つまり、気に入ったロットを一年(あるいは一定期間)書い続けることが難しいとか、自分が買った豆はすぐに在庫がなくなっていて追加購入ができないといったことが起こります。 この豆も入荷量が少ない豆に該当し、既に商社には在庫がありません。 手元にある豆を使い切ったらさようならの悲しい豆なのです。 量的に試行錯誤をしている余裕がないので、ドーナスプロジェクトの焙煎パターンを踏襲して焙煎しています。 そして次に使うアイスコーヒー用に適していそうな豆を今から探しています。 豆の切り替わりが激しいと、作業が増えて大変なのです。 コーヒー屋のそんな苦労は偲ばなくていいので、どうぞ美味しいアイスコーヒーをお楽しみください。
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コスタリカ ジャガー 【ミディアム・ロースト】
¥900
【生産国】 【地域】 【標高】 【品種】 【焙煎度】ミディアム 【精製】ハニープロセス 苦みと酸味が時間差で感じられるような焙煎です。果実感のあるマイルドな浅煎りに仕上げています。
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ブラジル グアリロバ農園 "FRUITY" 【ミディアム・ロースト】
¥1,100
【生産国】ブラジル 【地域】ミナスジェライス州 グアリロバ農園 【標高】1100M 【品種】レッドカトゥアイ (カトゥーラ亜種) 【焙煎度】ミディアム 【精製】アナエロビック & シェード・ドライ 【コメント】この豆は「Coffee of the year 2024」というブラジルのコーヒー品評会のアラビカ部門で2位を取った豆です。 この品評会には570銘柄がエントリーされ、そこから180銘柄に絞り込んだ後、15銘柄(アラビカ 10銘柄、カネフォラ 5銘柄)の決勝審査で順位付けが行われました。 書類選考、予選審査でどのような審査が行われたのか、あるいは決勝審査のスコアが公開されているわけではないので、少々「?」なところがある品評会なのですが、真面目にやっていることは間違いないと思うんですね。ちゃんといいものが勝ち残っていると思います。 コーヒーの品評会としてはCOE (Cup of Exe)がブラジルで1999年に初めて開催され、徐々にコーヒー栽培を行う各国で行われるようになりました。 COEで特徴的なのは官能評価(味見)はカッピングで行われる点と、酸味が非常に重視される点です。カッピングというのはコップの中のコーヒー粉にお湯をドバドバと注いで、丸っこいスプーンでチュルチュルっと奇妙な音を立てながら啜るという奇特な判定方法です。その際には酸味の強さと質が重視されます。極端な言い方をすると、馬鹿みたいに酸っぱければ特典が高くなるわけで、コーヒーとしてのトータルな味わいは割とどうでもいいということになっています。 コーヒーの味わい全体の話をするのであれば、それは焙煎する人が好きにすればいい、これが正しいという結論はどこにもない、という話になるのかもしれません。それはそれで正論。 COEの場合、酸味に変調しすぎたという反省も実際にあって、酸味以外のコーヒーの魅力も評価しようという方向にはなっています。それも正しいあり方だとは思いますが、私としては「酸味を評価するための焙煎とコーヒー全体の味わいを行うための焙煎は違うんじゃないの?」とも思っています。 一方、コーヒー・オブ・ザ・イヤーの方はコーヒーのカップとしての魅力を評価する品評会です。官能評価においてもカッピングではなく、ペーパードリップしたコーヒーが使用されます。評価基準や評価プロセスが公表されていないので、傍目にはツッコミどころが多いんだろうなあという気がしています。 それでも酸味だけを以てコーヒーの善し悪しを語るよりはマシかなとも思います。 で、肝心な豆はどうよという話なのですが、香りの華やかさ、強度という点ではエチオピア カルマチ農園のアナエロビックの方が断然強いです。 発酵プロセスというの、細菌が作り出した酵素の働きによって、コーヒーの成分に変化を与える精製方法です。フレーバーを増幅させる精製といってしまってもいいでしょう。結局、豆の中にあるものを増幅させるわけですから、「持っているものが多い」豆のほうが効果がよりはっきりと分かるわけなんですね。 まあ、標高1100Mのブラジルなので、おのずと限界はあります。 とはいえ、ブラジルには珍しいストロベリー様のフレーバーが出たりと、ブラジルコーヒーなりに華やかさを追い求めた努力の跡はすごく感じるんですね。ストロベリー、カカオ、梅酒の中に入っている梅の感じ、そんなフレーバーがあります。 4週間以上おくとストロベリーとカカオのフレーバーが強くなって、アポロチョコレートを思わせる香りになります。代理店から届いたサンプルはそんな感じでした。 なので、このコーヒーは普通に飲む以外に「寝かせる」という楽しみ方があるのかなという気がしています。焙煎直後だと寝かせたときの味わいはどうやってもイメージできないので、どうやってフレーバーの帳尻を合わせるのか難しい豆だったりします。 小難しいことを言いながら、ぜひ味わってみてください。 あと、商品画像の中に現在私が使用しているコーヒー豆の分量チャートを載せておきました。よかったら参考にしてください。
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ホンジュラス エル・ピノ農園 ティピカ【シティ・ロースト】
¥900
【生産国】 【地域】 【標高】 【品種】ティピカ 【焙煎度】シティ 【精製】ウオッシュト 【コメント】
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ブラジル グアリロバ農園 イエローカツカイ 【ハイ・ロースト】
¥800
【生産国】ブラジル 【地域】ミナスジェライス州 グアリロバ農園 【標高】1100M 【品種】イエローカツカイ (イエローカツアイ系ハイブリッド種) 【焙煎度】ハイ 【精製】ナチュラル 【コメント】同農園のアララと比較して、フレーバーがナッツ寄り。そこに焼けた小麦のような香ばしさと青っぽい柑橘の香りが加わります。(豆の特徴であり、焙煎のさじ加減でもあります。) グラリロバ農園のイエローカツカイは2016年のブラジルCOE(Cup of Excellence)のナチュラル部門で優勝した、同農園を代表する商品です。ブラジルにおいてもナチュラルでありながら口当たりの軽い(ずっしり感の少ない)爽やかな味わいが特徴となっています。 精製について、ナチュラルとは収穫したコーヒーチェリーを果実のまま乾燥させる方法です。天日でのんびり乾燥させれば「天日乾燥」「サンドライ」と説明がつき、室内で機械を使って乾燥させると「機械乾燥」という説明がつきます。 一方、ウオッシュトとはコーヒーチェリーの果実と種(豆)を分離させ、種のみを乾燥させる方法です。例えばさくらんぼや梅干しを指でつまんですこし力を込めると種がぷりっと押し出されますが、そのような作業を機械で一括して行います。取り出された種の周囲には"ヌメヌメ"っとしたペクチン質が付着しています。そのヌメヌメを水で洗って落とすためこの方法はウオッシュトと呼ばれます。 ウオッシュトは従来の方法(ナチュラル)に比較して、夾雑物の排除が簡単にできたり、未熟豆などを事前に取り除くことができ(未熟豆は水に浸すと浮く)、ナチュラルに比較して軽く明るい味わいに仕上がるという特徴があり、従来の方法とは少し異なった異なった味わいが作れるので、新しい精製方法として広まりました。 新しい精製方法は「ウオッシュト」という名前で呼ばれました。もともとでいえば、ナチュラルが精製方法としては一般的で当たり前な方法だったので、精製方法には「ナチュラル」という呼び方がついていませんでした。「ウオッシュト」という新しい精製方法が登場したことで従来の方法は「アンウオッシュト(unwashed)」と呼ばれるようになりました。 但しナチュラルを採用しているコーヒー生産者からすれば「別にウチらは手を抜くためにこの方法を採用しているわけではありまへんのやで。「洗ってない」とはイメージ悪いっすわー。」という言い分がありました。それで徐々に「自然な作り方」というニュアンスを込めて「ナチュラル」と呼ばれるようになります。 ではコーヒー生産者がナチュラルにするかウオッシュトにするかをどうやって選んでいるかというと、精製に使用できるきれいな水が手に入るかどうかが最も大きなポイントになります。「水くらい使ったらいいじゃない」と思うかもしれませんが、実はそう簡単な話ではありません。コーヒーを栽培する場所は、その多くが山間部であり、そこに都合よく川や用水路があるかというとそんなことはないのですね。用水路を引けるのは潤沢な降水量にめぐまれた平地です。アフリカなどのコーヒーの生産事情を見ていると、水資源の有無がコーヒー生産上の大きな制約になっていることがよくわかります。
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ブラジル ドーナス・カフェ・プロジェクト 【ハイ・ロースト】
¥800
SOLD OUT
【生産国】ブラジル 【地域】南ミナス州 ドーナス・カフェ・プロジェクトに参加する4つの農園 【標高】1100 ~ 1150M 【品種】イエローブルボン、カトゥーラ他 【焙煎度】シティ 【精製】パルプトナチュラル -- 2025-- 今年も夏場のアイスコーヒー用ということで採用しました。 昨年は焼き芋のような印象がありましたが、今年はそれを感じません。 普通に美味しいアイスコーヒーができあがります。 ブラジルでは昨年、一昨年と不作傾向にあり、その原因は気候変動にともなう降水量の現象が原因とされています。 そのため今年のブラジルは全体的な傾向として豆の粒が一回り小さいと告知されています。 コーヒーの生産者は「スクリーン」といって、網の目を通過させて豆を大きさで選別します。 粗い網の目に引っかかるコーヒー豆が少なくなっているということですね。 一般的にコーヒー豆は粒が大きいほうが高級とされる傾向があり、粒が小さいと言われるのは生産者からすれば屈辱に感じるのかもしれません。 そのためあちこちの商社から「今年は粒が小さいです、なぜなら~」という説明がなされています。 実際に現物を見てみると、言われないと小さいとわからない感じです。 去年の豆と比べるとはっきり分かるのかもしれませんが。 しかしながら、豆を実際に焙煎してみると去年より20秒早く焼き上がりました。 おそらく、粒が小さくてコーヒー豆の各粒に熱が伝わる速度が早いのでしょうか。 この時間差には少々驚きました。 焙煎時間が20秒異なると味にはっきり差が出るからなのですね。 「じゃあ、去年と同じ時間になるように焙煎すればいいじゃん!」と思うかもしれませんが、そうなると火加減が変わることになります。 それはそれで、違う結果をもたらす焙煎になるわけですね。 味はどう調整しようかと考え中です。 今のままでも普通に美味しいですよ。 -- 2024 -- 【コメント】夏場なのでアイスコーヒーに適した焙煎豆を作ろうかということで選んでみました。 アイスコーヒーにすると苦味でも酸味でもない中間の味がしっかりしていて、飲みやすい味です。お客さんの中にはこのアイスコーヒーを「焼き芋ぽい」と表現する人がいました。 甘い香りと焦げた香ばしい香り、ちょっとした酸味の味わいは確かにそれっぽさを感じさせます。 アイスコーヒーの豆として上手にできたと思います。 一方でホットにすると、びっくりするぐらい普通です。 マイルドで飲みやすいですけどね。 この豆はドーナス・カフェ・プロジェクトに参加する4つの農園の豆を合わせています。 それぞれの農園は規模が小さいので、世界に流通させるには量が足りないのでしょう。 足りない量を補うために、仲の良い農園でユニットを組んでブランドを作りましょう、ということなのだと思います。 このプロジェクトに参加するのはプラタ農園、ポッセス農園、パルミタル農園、キタ農園という4つの農園で、名前を聞いても全く知らないし、すぐに忘れてしまうのですが、これらの農園には大きな特徴・共通点があります。 それは4つの農園の経営者は全て女性なのです。 だから何だよという感じはしますが、それぞれの農園の品質を揃えるという点ではうまく強調できている印象を受けます。
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エル・サルバドル サンタ・リタ農園 ブルボン【ミディアム・ロースト】
¥900
SOLD OUT
【生産国】エルサルバドル共和国 【地域】ソンソナテ県フアユア サンタリタ農園 【標高】1450 ~ 1750M 【品種】ブルボン 【焙煎度】ミディアム 【精製】ナチュラル 【コメント】りんごのようなフルーティーな酸味が口に広がります。
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グアテマラ エスペランサ農園 ブルボン ウオッシュト【ミディアム・ロースト】
¥850
SOLD OUT
【生産国】グアテマラ 【地域】ウエウエテナンゴ オハブランカ エスペランサ農園 ラ・ベガ区画 【標高】1400 ~ 1800M 【品種】カトゥーラ、ブルボン 【焙煎度】ミディアム 【精製】ウオッシュト 【コメント】かなり浅めにしました。 エル・サルバドルのサンタ・リタが近いうちなくなってしまうので、浅煎り豆の後継としてしいれました。 シワの寄った豆ヅラから浅煎りだということはわかると思うのですが、その割に色が濃くなっています。 オレンジ色のエル・サルバドルとは対象的です。 浅煎りは青っぽい味を残さないように、毎回調整に苦労するのですが、この豆は割とすんなり焙煎パターンが決まりました。 甘くない桃というと印象が悪いですが、酸味の感じはそんな印象をうけます。 これもなかなか良い豆ですよ。 可能なら定番で置きたいですね。 --------- 商社の在庫があっという間になくなってしまい、終了します。 良い豆だったので他のコーヒー店も買い込んだのでしょう。もともと在庫が少なかった可能性もあります。 ちょっと残念。
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ブラジル カシャンブー & アラカス農園 イエローカトゥアイ 【ハイ・ロースト】
¥850
SOLD OUT
【生産国】ブラジル 【地域】ミナスジェライス州 カシャンブー & アラカス農園 【標高】930~1150M 【品種】イエローカトゥアイ 【焙煎度】ハイ 【精製】ダブル・ファーメンテーション 【コメント】発酵プロセスの豆です。 味わいはマイルドで紅茶のような味わいがあります。あっさりしていて飲みやすい味です。 発酵プロセスは傾向として香りが派手になるものと、味わいがマイルドになるものとに別れます。本商品は校舎に該当します。 香りが派手なものはお値段がそれなりに高くなります。エチオピアのカルマ地農園がそれに該当します。 味わいがマイルドなものは「だから何だよ」みたいな評価になってしまいがちなんですね。 マイルド系の発酵プロセスは私は割と好きなのですが、これって普通のハニープロセスで出せない味なんですかねえ、とは思います。 こればこれでいい味なんですけど。 で、この豆を仕入れたのは、グアリロバ農園の発酵プロセスの豆と比較するのが目的でした。 グアリロバ農園の「FRUITY」という豆が、えらく香りが派手でして、某お菓子と香りがよく似ています。 「FRUITY」はブラジルの品評会で一等をとった豆で、お値段も過去一で高くなります。 自分にはその豆を焙煎する力があると信じないと買えない豆なのですが、そのうち買います。 この豆も飲みやすくて美味しいので、よかったらお試しください。
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コロンビア ブーゲンビリア農園【フルシティ・ロースト】
¥700
SOLD OUT
【生産国】コロンビア共和国 【地域】サンタンデール県 【標高】1700M 【品種】カスティージョ 【焙煎度】フルシティロースト 【精製】ウオッシュト 【コメント】焙煎を変更してしっかり焼くようになりました。カカオの香り・苦味と柑橘系の控えめな酸味とでバランスのとれた味わい。 チョコレートをかけたオレンジピールのような印象を受けます。 コロンビアはウアラビカ種ウオッシュトの生産量 世界一の国で、全体のコーヒー生産量で言えば世界4位くらいの位置づけにある国です。 コロンビアでウオッシュトの精製が多い理由は、生産地は山の中であり、とにかく斜面ばかりで平地が少ないことから、効率よく豆を乾燥させることが求められるためです。 ウオッシュトは一般的にフーリー・ウオッシュト (fully washed) とセミ・ウオッシュト (semi washed) に別れます。簡単にまとめると ・フーリー・ウオッシュト 機械で果実を剥がす → 水に漬け込んで種についたベトベトを落とす → 乾かす ・セミ・ウオッシュト (a) 機械で果実を剥がす → 乾かす (b) 果実をビニールにつめて発行させる → 発行してグジュグジュになった果実を洗う → 乾かす となります。 セミ・ウオッシュトの (a) はパルプトナチュラルと呼ばれたりもします。ナチュラルなのかウオッシュトなのかはっきりしなくて困るのですが、個人的にはナチュラルの部門に入るべきと思っています。 セミウオッシュトの (b) はタンクに果実を詰め込むやり方もあります。この場合、温度や気圧の管理をしっかり行って活動する細菌の種類をコントロールするガチのやり方になり「マセレーション」などと呼ばれます。 精製に関してよく「フリー・ウオッシュト」という表記を見かけますが、これは間違いです。上述のように元の名前は 「Fully Washed」なので「フーリー」または「フーリィ」と表記するのが正しいです。フリー・ウオッシュトでは「Free Washed」になってしまうので「洗ってない」という意味合いになってしまいます。 精製方法の表記、定義が世界で統一されていないのは仕方がないことではあります。アフリカ、中南米、アジアでそれぞれ独自に栽培、精製を行っているわけですから統一のしようがないのです。コーヒーを作っている人たちからしたら国内・地域内で話が通じればそれで済むことなので、他の国でそれがどう呼ばれているかは彼らの関心の外にあるわけです。 表記の統一がとれていないことで説明と解釈に困るのは、アフリカ、中南米、アジアの全地域からコーヒーを取り寄せて消費している日本くらいなんじゃないかと思っています。
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カフェインレス ホンジュラス【シティ・ロースト】
¥800
SOLD OUT
【生産国】グアテマラ共和国 【地域】チマルテナンゴ県 【標高】1400 ~ 1700M 【品種】ブルボン、カトゥーラ、カツアイ 【焙煎度】シティ 【精製】ウオッシュト、マウンテン・ウォーター式カフェイン除去処理 【コメント】カフェインレス・コーヒーとは生豆から90%以上のカフェインが除去されたものを指します。本製品はマウンテン・ウォーター式という方法でカフェインレス処理が行われており、取り扱い商社の公表値によれば99%以上のカフェインが除去されているそうです。ホントかよって気はしますけど。 マウンテン・ウォーター式とは、いわゆる飽和食塩水の理論を応用したカフェインレス除去処理で、一般的にはスイス・ウォーター式という名前で知られています。 ここで言う飽和食塩水の理論とは、飽和食塩水に塩はそれ以上溶けないけれど、砂糖は溶けるという仕組みを利用した性質です。 まずコーヒーの成分が飽和した液体を作ります。このコーヒーの成分が飽和した液体にはカフェインは含まれていません。ここで言うコーヒーの成分とは焙煎したコーヒー豆の成分ではなく、焙煎する前、生豆の成分です。コーヒーの成分が飽和した液体に生豆を漬け込んでおくと、コーヒーの成分は液体に溶け出すことができません。ただし、液体に含まれていないカフェインだけば液体に溶け出していき、生豆のカフェイン含有量は0に近くなっていきます。 カフェインが溶け出した生豆成分の飽和液は、特殊なフィルターで濾過することでカフェインだけを除去できるそうです。カフェインが濾過された飽和液は、生豆のカフェインを除去するために繰り返し使用されます。スイスウォーター式ではコーヒーの生豆はコーヒーの成分以外のものに触れることがないので、安全でかつコーヒーの味わいを損なわずにカフェインレスコーヒーを作ることができます。 以前のカフェインレス除去処理では、有機溶剤に生豆を浸して溶剤にカフェインを結合させるという方法が用いられていました。有機溶剤はコーヒーとは全く異なるものなので、溶剤がわずかでも生豆に残れば、その味わいが溶剤によって損なわれます。そのせいで一昔前のカフェインレスコーヒーは美味しくないと言われていたわけです。有機溶剤を使ったカフェインレスコーヒーは体にとって良くないのではないかとも言われていました。 カフェインレスコーヒーの原料として使用されるコーヒー豆は正直なところあまり質の良いまめではありません。質の良い美味しいコーヒー豆は加工などせずに、そのまま売ってしまったほうが生産者にとっては楽であり、消費者から喜ばれます。それほど質の良くないコーヒー豆をカフェインレスコーヒーに加工することによって付加価値をつけ、高く販売するのがコーヒーを製造/販売する側のセオリーなのです。 当店に届いたカフェインレスコーヒーの生豆は、元の生豆の質の悪さを反映して、欠陥豆が多く混ざっています。当店では欠陥豆を手作業で丁寧に取り除くことで、よいコーヒーの味わいを実現しています。カビが生えていたり、虫食いで傷んだ豆を取り除くことで悪い成分がコーヒーに混ざることを防ぐわけです。大量生産のコーヒーと比較すると、安全で美味しいコーヒーであると言えます。これは当店の全てのコーヒーに共通しています。 カフェインレスコーヒーは加工品であるためもともとの仕入れ値が高く、さらにそこから多くの欠陥豆を取り除いて捨ててしまうので原価が実質的にかなり高くなります。 欠陥豆が多い = 捨てる豆が多い → コストアップ 欠陥豆が多い = 選別の作業時間が長くなる → 人件費を換算するとコストアップ 以上の理由で、カフェインレス・コーヒーを扱うことは当店にとって苦痛でしかありません。しかし幸か不幸か当店のカフェインレス・コーヒーは美味しいとお客さんから認知されており、定期的に店に買いに来るユーザーが多いのです。 授乳中のお母さんが美味しくて安全なコーヒーを飲みたいとか、勤め人の方が夜に美味しいコーヒーを飲みたいけど寝る前にカフェインは取りたくないと思って当店のカフェインレス・コーヒーを愛飲してくれるなら、頑張って続けるしかありません。
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ブラジル グアリロバ農園 アララ ゴールドウォッシュト 【シティ・ロースト】
¥850
SOLD OUT
【生産国】ブラジル 【地域】ミナスジェライス州 グアリロバ農園 【標高】1100M 【品種】アララ (イエローカツアイ系ハイブリッド種) 【焙煎度】シティ 【精製】アナエロビック (二重発酵)、パルプトナチュラル、天日乾燥 【コメント】アララ種の発酵プロセスの豆です。 ブラジルの豆は傾向としてはナッツの香りがでる傾向が強いのですが、この豆ではカカオ系の香りが出ます。 酸味は強くないですが、赤ワインのような酸味が感じられます。 通常のアララよりも濃い味を楽しむことができ、その部分で発酵プロセスの効果を感じ取ることができます。 本製品では嫌気性発酵を二度行っています。 一回目はコーヒーチェリーの状態で48時間、二回目はパルピングを行った後の状態(ミシュレージが豆に残ったベトベトの状態)で36時間発酵液に漬け込みます。 アララ種はもともと黄色い果実なのですが、一回目の発酵が終わると金色に輝いて見えることから、ゴールドウォッシュトという呼称がつけられています。 多分、日本人がみたらそうは見えないんじゃないかという気はしますけど。 本商品だけでなく、他国、他の農園の同様な製品は一般的には「ゴールドウォッシュ」という名称で流通しています。 私は「ゴールドウォッシュト」と呼んでいます。 その方が正しい感じがするので。 通常「ウォッシュト」の精製は「ウォッシュ」とは呼ばれていないですよね。 他の農園で行われるゴールドウォッシュトでは、果実から豆を取り出す際に発生する果肉や果汁を発酵液に混ぜて二回目の発酵に利用するケースが多いようです。 グアリロバ農園の説明を見る限りでは、一回目と二回目とで同じ発酵液を使用しており、また発酵時間も他の農園よりやや短くなるようです。 で、発酵を終えた豆(パーチメント)はベトベトの状態で乾燥工程に入ります。 いわゆる「パルプトナチュラル」です。 ナチュラルの豆とは違って、底が網になった通気性の良い台の上で乾燥させます。 この台は通常「アフリカンベッド」と呼ばれます。 機械で乾燥させてしまえば管理は簡単なのですが、時間をかけて太陽光で乾燥させます。 機械乾燥と区別して、天日乾燥/サンドライと呼ばれます。 天日乾燥では、強い日差しが当たって一気に乾燥が進んでしまうと味わいが落ちるため、場合によっては目の細かい網などで乾燥ベッドを覆って日差しを調節します。 この製品では20日間をかけて水分含有量が11%になるまで乾燥させられます。 「よく乾いたから、完成でいいっしょ❤」という適当は通用しません。 天日乾燥でこのような細かいコントロールができる農園はすごいんですよ。
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グアテマラ アゾテア農園【ハイ・ロースト】
¥800
SOLD OUT
【生産国】グアテマラ共和国 【地域】サカテぺケス県 ホコテナンゴ市 【標高】1600M 【品種】ブルボン 【焙煎度】ハイ・ロースト 【精製】ウォッシュト 【コメント】プラムあるいは柑橘の果肉のようなどっしりとした酸味。
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ボリビア カフェ・ジュスタ農園【ハイ・ロースト】
¥850
SOLD OUT
【生産国】ボリビア多民族国 【地域】ラパス県 カラナビ地域、カフェ・ジュスタ農園 【標高】1700M 【品種】カツーラ、ティピカ 【焙煎度】ハイ・ロースト 【精製】フーリーウォッシュト 【コメント】ブラウンシュガーのような甘い香り、さくらんぼ、スモモのような爽やかなフルーツの香り、桃あるいはスイカのような穏やかな酸味が特徴。 一般的な豆よりもコーヒーオイルを多く含んでいる印象があります。コーヒーを抽出した時に、コーヒーの表面に割りとしっかりオイルが浮きます。 今回初めて焼いたボリビアの豆なのですが、ボリビアという国は非常に標高が高い国です。この豆が栽培された地域の標高は1700Mなのですが、周囲のより標高が高いところから低いところに下りてきて栽培しているような感じです。 この豆を取り扱う商社の商品紹介ページの中では、この農園で収穫されるスペシャルティコーヒークラスの質の高い豆(要するに本商品)は500kg程度しか収穫できないと説明されていました。この農園は規模が小さいために、高く売れる良質なコーヒー豆は500kgくらいしか作れないということです。 商社が500kgのうちどれくらいを買ったのかはわかりませんが、当店では商社の在庫からどうにか15kgを確保したところで売り切れてしまいました。 小さな農園の希少な豆を当店のような小さな店が3%くらい頑張って買ったというのは、何か不思議な感じがしました。 コーヒーは品種によっても収量が異なるのですが、一般的には一本のコーヒーの木から3kg程度のコーヒーの実(果実)が収穫されます。 果実を剥がして種だけにして乾燥させると500gくらいになり、それを焙煎すると最終的に400gの焙煎豆ができあがります。 この農園の高品質な豆は500kg収穫されるので、果実としては3t収穫され、そこから1本あたり3kg収穫されると仮定すると、質の良いコーヒー豆を収穫できるコーヒーの木の本数は1000本程度植えられていることになります。大雑把に言って、1000本のコーヒーの木を植えるには一ヘクタール程度の農地が必要になります。 一辺100メートルの正方形の農地があるとして、それが1ヘクタールの農地なわけで、そのエリアにコーヒーの木が1000本植えられていて、その1000本を(毎日ではないにせよ)一年かけてお世話をして、最終段階のコーヒーの実を収穫するときには手で熟した果実だけを選んで収穫します。収穫されるコーヒーの実の総重量は3トンです。 農地がまっ平らであれば機械や道具も使いやすいでしょうが、おそらくコーヒーの木が植えられている場所は斜面になっていると予想されるので、作業はより大変なものになります。それらを考えるとコーヒーの木の栽培は非常に骨が折れる労働であることがわかります。 コーヒーというのは非常に手間隙をかけて作られる農作物なので、最終的にそれをコーヒーあるいは焙煎豆として提供するコーヒー店は責任が重いのです。 ちなみにUCCのコーヒートリビアサイトを見ると、コーヒーの木からコーヒーの果実がどれくらい収穫できるなどの様々な知識を得ることができます。 https://www.ucc.co.jp/enjoy/trivia/
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コスタリカ サンホセ 【ハイ・ロースト】
¥750
SOLD OUT
【生産国】コスタリカ共和国 【地域】サンホセ州 タラス・コラリージョ地区 【標高】1250M 【品種】カツーラ 【焙煎度】ハイ・ロースト 【精製】ウオッシュト 【コメント】酸味は少なめ。栗の香りを感じるまろやかな味わい。 販売者の立場でコーヒーの味を説明するのは実はなかなか大変という話。 一般的なコーヒー愛好家は、例えば「A」という豆なら「A」という豆を特徴づける味わいがあると思いがちですが、実際はそんな単純なものではありません。 まず、コーヒーの「フレーバー (flavor)」ですが、これは食べ物を口に含んだときに感じる香気、風味を意味します。普通に鼻から感じ取る香りであれば「アロマ (aroma)」となります。どちらも日本語で言えば「香り」なのですが、面倒くさいですね。 本商品で挙げた「栗の香り」ですが、これはコーヒーの液体からアロマとしてもフレーバーとしても感じます。多くの場合、アロマとフレーバーは一致するのですが、そうではない場合、どう説明しようかと悩みます。 そして栗のアロマやフレーバーを感じたとしても「栗の味 (taste)」が感じられるわけではないのです。まあ皆さん何となく「そうだろう」と分かっているわけですが、説明する方としては大丈夫かと心配します。 例えばアイスクリームのフレーバーであれば、いちごのフレーバーはいちごの味がしますし、キャラメルのフレーバーであればキャラメルの味がします。 あるいは価格がお安めのかき氷のシロップなどは香りが違うだけで味は全て同じと言われています。味わいの印象が香りに大きく左右されてしまうのです。 当店では「香り」と「味」を明確に区別するために、なるべくフレーバーという言葉を使わないようにしていますが、なかなか難しいですね。
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