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ブラジル セルカ・デ・ペドラ・サンベネディート農園【ハイ・ロースト】
¥850
【生産国】ブラジル 【地域】バイーア州ピアタン 【標高】1270M 【品種】カトゥアイ 【焙煎度】ハイ 【精製】パルプトナチュラル アイスコーヒー用に焙煎しているブラジルです。 ドーナスプロジェクトと同じ焙煎をしているので、大体似通った味になります。 ブラジルのコーヒー豆は基本的に今年流通している豆は、昨年の夏に収穫された豆です。 感覚的には日本のお米に似ています。新米の時期をのぞけば、多くの場合は去年のお米を買っていることになりますよね。 豆(種)が収穫されて、乾燥の工程、国内流通、海外発送(基本は船)を経て、一番早いもので年末年始くらい、メインのロットは年明けの春頃に日本の流通会社の倉庫に入ります。 昨年(23-24)、今年(24-25)とブラジルでは不作が続いています。 具体的にどのような影響がでるかというと、一銘柄の入荷量が少なくなります。 つまり、気に入ったロットを一年(あるいは一定期間)書い続けることが難しいとか、自分が買った豆はすぐに在庫がなくなっていて追加購入ができないといったことが起こります。 この豆も入荷量が少ない豆に該当し、既に商社には在庫がありません。 手元にある豆を使い切ったらさようならの悲しい豆なのです。 量的に試行錯誤をしている余裕がないので、ドーナスプロジェクトの焙煎パターンを踏襲して焙煎しています。 そして次に使うアイスコーヒー用に適していそうな豆を今から探しています。 豆の切り替わりが激しいと、作業が増えて大変なのです。 コーヒー屋のそんな苦労は偲ばなくていいので、どうぞ美味しいアイスコーヒーをお楽しみください。
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ブラジル ドーナス・カフェ・プロジェクト 【ハイ・ロースト】
¥800
SOLD OUT
【生産国】ブラジル 【地域】南ミナス州 ドーナス・カフェ・プロジェクトに参加する4つの農園 【標高】1100 ~ 1150M 【品種】イエローブルボン、カトゥーラ他 【焙煎度】シティ 【精製】パルプトナチュラル -- 2025-- 今年も夏場のアイスコーヒー用ということで採用しました。 昨年は焼き芋のような印象がありましたが、今年はそれを感じません。 普通に美味しいアイスコーヒーができあがります。 ブラジルでは昨年、一昨年と不作傾向にあり、その原因は気候変動にともなう降水量の現象が原因とされています。 そのため今年のブラジルは全体的な傾向として豆の粒が一回り小さいと告知されています。 コーヒーの生産者は「スクリーン」といって、網の目を通過させて豆を大きさで選別します。 粗い網の目に引っかかるコーヒー豆が少なくなっているということですね。 一般的にコーヒー豆は粒が大きいほうが高級とされる傾向があり、粒が小さいと言われるのは生産者からすれば屈辱に感じるのかもしれません。 そのためあちこちの商社から「今年は粒が小さいです、なぜなら~」という説明がなされています。 実際に現物を見てみると、言われないと小さいとわからない感じです。 去年の豆と比べるとはっきり分かるのかもしれませんが。 しかしながら、豆を実際に焙煎してみると去年より20秒早く焼き上がりました。 おそらく、粒が小さくてコーヒー豆の各粒に熱が伝わる速度が早いのでしょうか。 この時間差には少々驚きました。 焙煎時間が20秒異なると味にはっきり差が出るからなのですね。 「じゃあ、去年と同じ時間になるように焙煎すればいいじゃん!」と思うかもしれませんが、そうなると火加減が変わることになります。 それはそれで、違う結果をもたらす焙煎になるわけですね。 味はどう調整しようかと考え中です。 今のままでも普通に美味しいですよ。 -- 2024 -- 【コメント】夏場なのでアイスコーヒーに適した焙煎豆を作ろうかということで選んでみました。 アイスコーヒーにすると苦味でも酸味でもない中間の味がしっかりしていて、飲みやすい味です。お客さんの中にはこのアイスコーヒーを「焼き芋ぽい」と表現する人がいました。 甘い香りと焦げた香ばしい香り、ちょっとした酸味の味わいは確かにそれっぽさを感じさせます。 アイスコーヒーの豆として上手にできたと思います。 一方でホットにすると、びっくりするぐらい普通です。 マイルドで飲みやすいですけどね。 この豆はドーナス・カフェ・プロジェクトに参加する4つの農園の豆を合わせています。 それぞれの農園は規模が小さいので、世界に流通させるには量が足りないのでしょう。 足りない量を補うために、仲の良い農園でユニットを組んでブランドを作りましょう、ということなのだと思います。 このプロジェクトに参加するのはプラタ農園、ポッセス農園、パルミタル農園、キタ農園という4つの農園で、名前を聞いても全く知らないし、すぐに忘れてしまうのですが、これらの農園には大きな特徴・共通点があります。 それは4つの農園の経営者は全て女性なのです。 だから何だよという感じはしますが、それぞれの農園の品質を揃えるという点ではうまく強調できている印象を受けます。
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ブルンジ キビンゴCWS【シティ・ロースト】
¥850
SOLD OUT
【生産国】ブルンジ共和国 【地域】カヤンザ県カヤンザ 【標高】1893M 【品種】ブルボン 【焙煎度】シティ 【精製】フーリィ・ウオッシュト 【コメント】本製品は苦みと酸味が一体となった味わいで、穏やかな酸味が前面にでています。グアテマラのような爽やかな酸味やアジア系のずっしりとした酸味とは違う、つるんとした飲み口のコーヒーです。これは焙煎の仕方を変えて、このような口当たりを表現してみました。焙煎だけで味のすべてをコントロールできるわけではなく、豆の持ち味ももちろんあります。本製品はとても標高の高い地域で栽培された豆なので、それなりに酸味を多く蓄えたコーヒーとなっています。 本商品はキビンゴCWSで精製されたコーヒーです。『 WS 』とはウオッシング・ステーションの略で、コーヒーチェリーを精製して乾燥させる工場のことです。『 CWS 』とはコーヒー・ウオッシング・ステーションを意味しており、WS と表記するか CWSと表記するかはただの好みの問題みたいです。 本商品の詳細で標高 1893Mとあるのはウオッシング・ステーションの所在地の標高です。コーヒーは近隣のコーヒー農家から持ち寄られ、等級判定(チェリーの色や大きさ、栽培標高、虫食いなどの欠陥豆の有無、場合によっては味覚判定も行う)の後、品種や等級ごとに精製・ランク付けされて商品化されます。 ブルンジでは一つのコーヒー農家の規模が小さく、一つの農家でブランド化できるほどの豆を生産することができません。それで各農家がウオッシング・ステーションにコーヒーを持ち込んで精製所のブランドとしてコーヒーを商品化するのです。 スペシャルティコーヒーというのは「※※村の◯◯さんが作りました」とレタスやしめじのように、生産者が明記されているコーヒーのことです。スペシャルティコーヒーの要件として、トレーサビリティが確保されていて、栽培された地域と生産者の表記が必要とされています。しかしながら、アフリカのコーヒーの場合は本商品のようにウオッシング・ステーションの名前と生産地域でブランド化、商品化されているケースが多いのです。そうしないと商品として世界に流通させるだけの量を確保できない、そういった事情があります。 以前に販売したブルンジ レッドブルボンの解説を読んでいただくと、そりゃあ大きい農園はないだろうなあという事情がわかってくると思います。 自分で読み返してよく書けているなあと驚きました。
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ルワンダ コプロカWS 【フルシティ・ロースト】
¥750
SOLD OUT
【生産国】ルワンダ共和国 【地域】西部州 ニャマシェケ地区 コプロカWS 【標高】1700~1900M 【品種】ブルボン 【焙煎度】フルシティ・ロースト 【精製】ウォッシュト 【コメント】栗のような甘い香り。柔らかな苦みと若干の酸味のバランスが良い。あっさりとした味わい。
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インドネシア スラヴェシ ラティモジョン【フルシティ・ロースト】
¥850
SOLD OUT
【生産国】インドネシア 【地域】 【標高】1400 ~ 1500M 【品種】 【焙煎度】フルシティ 【精製】スマトラ式 【コメント】
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パナマ エスメラルダ農園 カトゥアイ【ミディアム・ロースト】
¥900
SOLD OUT
【生産国】パナマ共和国 【地域】チリキ県 ボケテ ハラミージョ地区 エスメラルダ農園 【標高】1400M 【品種】カトゥアイ 【焙煎度】ミディアム 【精製】フーリィ・ウオッシュト 【コメント】ゲイシャで有名になったエスメラルダ農園の豆です。
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コスタリカ カフェ・アルバル農園 ビジャサルチ【ミディアムロースト】
¥900
SOLD OUT
【生産国】コスタリカ共和国 【地域】アラフエラ州 ナランホ市 カフェ・アルバル農園 【標高】1600M 【品種】ビジャサルチ 【焙煎度】ミディアム 【精製】ブラックハニー 【コメント】ビジャサルチはコスタリカで生まれたブルボンの変異種(栽培種)です。 一般的には酸味が柔らかいと言われており、実際に焼いて飲んでみると、マイルドだなあという感じはあります。 キリキリとした感じは出にくいので、久しぶりに浅めに振って焼いています。 精製はブラックハニーです。この品種ではミューシレージが多いので、敢えてミューシレージのみを残してパルピングを行い、ミューシレージの発酵で味わいを加えていく手法をとっているそうです。 ミューシレージの発酵を促すために、乾燥のは段階ごとに乾燥スピードを調節しているそうです。 コーヒーの栽培、精製に関しては門外漢の私からするとよくそんなことができるなと感心します。 手間がかかっている分だけお値段は少しお高めになります。
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グアテマラ オリエンテ 【シティ・ロースト】
¥800
SOLD OUT
【生産国】グアテマラ 【地域】オリエンテ地区 【標高】1500 ~ 1650M 【品種】カトゥーラ、ブルボン など 【焙煎度】シティ 【精製】ナチュラル 【コメント】香りに特徴があり、ナッツ、はちみつ、フローラルなど時間の経過とともに複雑な香りが変化していきます。味わいに突出した部分はないので、主にブレンドの香り付けに使用しています。 ナチュラルとはコーヒーの精製の一種です。 コーヒーの実を摘んだら、その実をそのまま乾燥させます。実が乾燥したらパリパリになった果実の部分を剥がして種を取り出すことで完成します。 割りと単純に思われがちなナチュラル精製ですが、実はかなり奥が深いというお話です。 まず、コーヒーの実(果実)は、ただ乾燥させれば良いというものではありません。 そもそもコーヒー豆というのは、摘み取ったばかりのコーヒーの実から種を取り出して焙煎をしても味がしないのだそうです。 生豆を口に含んだことがある人は分かりますが、生豆を口に含んでもほとんど味はしません。 つまり、収穫してコーヒーの実を適切に乾燥させ、その豆(種)を焙煎することで初めてコーヒーの味わいが生まれるのです。 じゃあコーヒーの実をとにかく乾燥されればそれでいいのかといえば、そんなことはありません。段階を踏んで少しずつ時間を掛けて乾燥させないといい味にならないのです。 収穫したコーヒー豆を乾かすために、豆を広げてうまく水分が抜けていくようにしてやります。例えばかごの中に入れたままでは水分はうまく蒸発していかず、果実がカビたり腐ったりしてしまいます。あるいはどんどん虫が湧いて果実や種を食い荒らされてしまいます。 コーヒーの実を乾燥させるのには大雑把に二種類の方法があります。太陽光による自然乾燥と乾燥機(乾燥室)を使った機械乾燥です。 自然乾燥をさせる場合、コンクリートの広場に広げたり、ブルーシートの上に広げたり、アフリカンベッドと呼ばれる天板の部分が網で作られたテーブルに広げたりします。 ブラジルのように平らな広い場所を用意できる場所ではコンクリートの広場に豆を広げます。収穫後の乾燥の時期に雨が降る地域ではブルーシートの上に果実を広げ、雨が降ると分かればブルーシートをうまく折りたたんで雨水が乾燥中の果実に当たらないようにします。 平らな場所が少ない山の中、収穫量の少ない小規模コーヒー農家であれば、アフリカンベッドに生豆を並べて質の高い乾燥を目指します。(下が編みになっているので湿気が籠らない。) 生豆を乾燥させる際、ギラギラとした直射日光にあてると一気に乾燥が進んでしまって味が悪くなるので、うまく日光の量を調節できる網のような布で屋根を作ったりと面倒くさいのです。 で、その乾燥をさせている間は定期的にかき混ぜて、均等に水分が抜けていくように調節します。ブラジルの場合だと、とにかく乾燥させる量が多いので、グラウンドをならすトンボのようなものでコーヒーの果実を撹拌します。かなり重労働ですね。それを手で丁寧にかき混ぜるとしたら、量は減ったとしても大変な作業です。 この面倒な作業は10~14日間続きます。この期間だけ我慢すればいいというものではないのです。全て一度に果実を収穫して乾燥させることは量的に不可能なので、コーヒー農家は収穫の時期がずれるように栽培を工夫しています。 つまり、10~14日間かけて乾燥をさせたら、また次の収穫ロットがやってきて面倒な乾燥のお世話をするわけです。説明しているだけで憂鬱になります。 手をかけまくってコーヒー農家は美味しいコーヒー豆を作るのです。
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ブラジル グアリロバ農園 アララ ゴールドウォッシュト 【シティ・ロースト】
¥850
SOLD OUT
【生産国】ブラジル 【地域】ミナスジェライス州 グアリロバ農園 【標高】1100M 【品種】アララ (イエローカツアイ系ハイブリッド種) 【焙煎度】シティ 【精製】アナエロビック (二重発酵)、パルプトナチュラル、天日乾燥 【コメント】アララ種の発酵プロセスの豆です。 ブラジルの豆は傾向としてはナッツの香りがでる傾向が強いのですが、この豆ではカカオ系の香りが出ます。 酸味は強くないですが、赤ワインのような酸味が感じられます。 通常のアララよりも濃い味を楽しむことができ、その部分で発酵プロセスの効果を感じ取ることができます。 本製品では嫌気性発酵を二度行っています。 一回目はコーヒーチェリーの状態で48時間、二回目はパルピングを行った後の状態(ミシュレージが豆に残ったベトベトの状態)で36時間発酵液に漬け込みます。 アララ種はもともと黄色い果実なのですが、一回目の発酵が終わると金色に輝いて見えることから、ゴールドウォッシュトという呼称がつけられています。 多分、日本人がみたらそうは見えないんじゃないかという気はしますけど。 本商品だけでなく、他国、他の農園の同様な製品は一般的には「ゴールドウォッシュ」という名称で流通しています。 私は「ゴールドウォッシュト」と呼んでいます。 その方が正しい感じがするので。 通常「ウォッシュト」の精製は「ウォッシュ」とは呼ばれていないですよね。 他の農園で行われるゴールドウォッシュトでは、果実から豆を取り出す際に発生する果肉や果汁を発酵液に混ぜて二回目の発酵に利用するケースが多いようです。 グアリロバ農園の説明を見る限りでは、一回目と二回目とで同じ発酵液を使用しており、また発酵時間も他の農園よりやや短くなるようです。 で、発酵を終えた豆(パーチメント)はベトベトの状態で乾燥工程に入ります。 いわゆる「パルプトナチュラル」です。 ナチュラルの豆とは違って、底が網になった通気性の良い台の上で乾燥させます。 この台は通常「アフリカンベッド」と呼ばれます。 機械で乾燥させてしまえば管理は簡単なのですが、時間をかけて太陽光で乾燥させます。 機械乾燥と区別して、天日乾燥/サンドライと呼ばれます。 天日乾燥では、強い日差しが当たって一気に乾燥が進んでしまうと味わいが落ちるため、場合によっては目の細かい網などで乾燥ベッドを覆って日差しを調節します。 この製品では20日間をかけて水分含有量が11%になるまで乾燥させられます。 「よく乾いたから、完成でいいっしょ❤」という適当は通用しません。 天日乾燥でこのような細かいコントロールができる農園はすごいんですよ。
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ボリビア カフェ・ジュスタ農園【ハイ・ロースト】
¥850
SOLD OUT
【生産国】ボリビア多民族国 【地域】ラパス県 カラナビ地域、カフェ・ジュスタ農園 【標高】1700M 【品種】カツーラ、ティピカ 【焙煎度】ハイ・ロースト 【精製】フーリーウォッシュト 【コメント】ブラウンシュガーのような甘い香り、さくらんぼ、スモモのような爽やかなフルーツの香り、桃あるいはスイカのような穏やかな酸味が特徴。 一般的な豆よりもコーヒーオイルを多く含んでいる印象があります。コーヒーを抽出した時に、コーヒーの表面に割りとしっかりオイルが浮きます。 今回初めて焼いたボリビアの豆なのですが、ボリビアという国は非常に標高が高い国です。この豆が栽培された地域の標高は1700Mなのですが、周囲のより標高が高いところから低いところに下りてきて栽培しているような感じです。 この豆を取り扱う商社の商品紹介ページの中では、この農園で収穫されるスペシャルティコーヒークラスの質の高い豆(要するに本商品)は500kg程度しか収穫できないと説明されていました。この農園は規模が小さいために、高く売れる良質なコーヒー豆は500kgくらいしか作れないということです。 商社が500kgのうちどれくらいを買ったのかはわかりませんが、当店では商社の在庫からどうにか15kgを確保したところで売り切れてしまいました。 小さな農園の希少な豆を当店のような小さな店が3%くらい頑張って買ったというのは、何か不思議な感じがしました。 コーヒーは品種によっても収量が異なるのですが、一般的には一本のコーヒーの木から3kg程度のコーヒーの実(果実)が収穫されます。 果実を剥がして種だけにして乾燥させると500gくらいになり、それを焙煎すると最終的に400gの焙煎豆ができあがります。 この農園の高品質な豆は500kg収穫されるので、果実としては3t収穫され、そこから1本あたり3kg収穫されると仮定すると、質の良いコーヒー豆を収穫できるコーヒーの木の本数は1000本程度植えられていることになります。大雑把に言って、1000本のコーヒーの木を植えるには一ヘクタール程度の農地が必要になります。 一辺100メートルの正方形の農地があるとして、それが1ヘクタールの農地なわけで、そのエリアにコーヒーの木が1000本植えられていて、その1000本を(毎日ではないにせよ)一年かけてお世話をして、最終段階のコーヒーの実を収穫するときには手で熟した果実だけを選んで収穫します。収穫されるコーヒーの実の総重量は3トンです。 農地がまっ平らであれば機械や道具も使いやすいでしょうが、おそらくコーヒーの木が植えられている場所は斜面になっていると予想されるので、作業はより大変なものになります。それらを考えるとコーヒーの木の栽培は非常に骨が折れる労働であることがわかります。 コーヒーというのは非常に手間隙をかけて作られる農作物なので、最終的にそれをコーヒーあるいは焙煎豆として提供するコーヒー店は責任が重いのです。 ちなみにUCCのコーヒートリビアサイトを見ると、コーヒーの木からコーヒーの果実がどれくらい収穫できるなどの様々な知識を得ることができます。 https://www.ucc.co.jp/enjoy/trivia/
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インドネシア ゴールドマンデリン【フルシティ・ロースト】
¥850
SOLD OUT
【生産国】インドネシア 【地域】スマトラ島 アチェ州 【標高】1200 ~ 1600M 【品種】ティピカ 【焙煎度】フルシティ 【精製】スマトラ式 【コメント】従来のマンデリンはリントン地区で栽培されたものですが、本製品はアチエ州で栽培されています。 アチェ州のマンデリンは味わいが重く重量感があると言われています。 本製品は従来品と味わいの差をつけるために、比較的眺めの時間で焙煎しています。 味わいとして感じられるまったりとした苦みは主に焙煎によるものです。
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エルサルバドル サンタエレナ農園【ハイ・ロースト】
¥850
SOLD OUT
【生産国】エルサルバドル共和国 【地域】サンタ・アナ県 アパネカ、サンタ・アナ火山地域 【標高】1700~1950M 【品種】ブルボン、カツーラ 【焙煎度】ハイ・ロースト 【精製】ウォッシュト 【コメント】りんごの皮の酸味。まろやかな味わい。苦味は控えめ。
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ブラジル グアリロバ農園 アララ 【シティ・ロースト】
¥750
SOLD OUT
【生産国】ブラジル 【地域】ミナスジェライス州 グアリロバ農園 【標高】1100M 【品種】アララ (イエローカツアイ系ハイブリッド種) 【焙煎度】シティ 【精製】`パルプト・ナチュラル 【コメント】ナチュラルからパルプト・ナチュラルの豆に変更になりました。パルプトナチュラルではやや酸味がたった印象を受けます。もう少し焙煎を調整して、従来のカカオっぽさ、ナッツぽさを出す予定。 精製方法がナチュラルからパルプト・ナチュラルに変更になりました。 ナチュラルは収穫したコーヒーチェリーをそのまま乾かす方法です。果実をつけたまま乾燥させるため乾燥の過程で果実が多少発酵したりして、豆(種)に独特の風味を与えます。それが濃厚な果実感であったり、果実が自然発酵したちょっと臭い匂いだったりとさまざまです。なるべく良いフレーバーが出るように各農園が気候と豆質にあった乾燥方法を常に模索しています。 パルプト・ナチュラルは機械で果実をはがしてしまい、果実からプリッとでてきた種を乾かします。ナチュラルのくっさいフレーバーを回避し、ウオッシュトの淡白すぎる味わいを避ける狙いがあります。 ブラジルのコーヒー豆は標高の関係から、酸味に重点をおいたコーヒー豆をつくることが困難です。したがって、水を潤沢に使えたとしても、ウオッシュトでは味わいが薄い、物足りないコーヒーになってしまいます。 かといって十年一日のあか抜けないくっさい豆を作り続けていては、現在のコーヒーのトレンドから取り残されてしまうということで、パルプト・ナチュラルを採用するケースが増えてきました。 機械から種を取り出せるのなら、最初っからそうすればいいじゃないと思うかもしれまませんが、パルプト・ナチュラルには特有の難しさがあります。それは豆(種)同士が乾燥の過程でくっついてしまい、均等に乾燥しないという問題です。 例えば、梅干しや桃、あるいはサクランボを食べると中から種が一個ぽろりと出てきます。その種の周りには注意して見ると特有のヌルヌル、ネバネバした物質がついていることがわかります。コーヒーの種の場合も同様です。コーヒーの果実から種を取り出してそのまま乾かそうとすると、種についたヌルヌルが水分を失いネバネバして種同士がくっついてしまいます。もし、そのヌルヌルを洗い落として乾燥をしたら、それはウオッシュトになります。 生産者としては種の周りに果実の成分がついていて欲しいのです。そのヌルヌルが乾燥とともに変化をすることでコーヒー豆に風味付けをして欲しいのです。 ではどうやってそのジレンマを解消するかというと、コーヒー農家に残っているのは根性しかありません。ヌルヌル、ベタベタしたコーヒー豆を乾かす期間は一日に何回が手で豆をほぐして種同士の粘着を回避し、豆から均等に水分が抜けるようにお世話をします。 ナチュラルであっても乾燥中は豆をかき混ぜ、ひっくり返して乾燥の調整をします。しかしパルプトナチュラルは豆一粒一粒に注意を払ってほぐしていかなければならないので、その手間はナチュラルの比ではありません。水分が一か所にこもって豆が腐ったり、豆にカビが生えたりしては困るのです。 コーヒー農家は技術やノウハウだけでなく、根性や忍耐を総動員してコーヒーを美味しくする努力をしています。というわけで、コーヒーを飲むときはコーヒー農家の苦労をしのんでありがたくいただきましょう。
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パプアニューギニア ボカ農園【フルシティ・ロースト】
¥850
SOLD OUT
【生産国】パプアニューギニア独立国 【地域】イースタン・ハイランド州 アイユラ地区 ボカ農園 【標高】1700~1850M 【品種】アルーシャ、ティピカ、ブルボン、ムンドノーボ 【焙煎度】フルシティ・ロースト 【精製】ウォッシュト 【コメント】しっかり苦い味。玉露のような味わいがある。
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ブルンジ レッド・ブルボン【シティ・ロースト】
¥700
SOLD OUT
【生産国】ブルンジ共和国 【地域】西部ブルンジ州 ブジュンブーラ地方 【標高】1200 ~ 1400M 【品種】レッドブルボン 【焙煎度】シティ 【精製】フーリィ・ウオッシュト 【コメント】しっかりした苦味と酸味のバランスがとれた味。青じそ、ミントのようなハーブっぽいフレーバーが感じられることもある。さっぱりと飲めるコーヒー。アイスコーヒーにしても美味しい。 ブルンジという国は高校時代に地理を履修したかコーヒー好きでないと、その国名を耳にすることがないでしょう。ブルンジ共和国は周りをコンゴ民主共和国、ルワンダ、タンザニアに囲まれた小さな国です。近隣にはケニア、ウガンダ、マラウィというやはりコーヒーの栽培国があります。大雑把な数字で言えば、国土面積と人口は日本の12分の1くらいです。例えて言うなら山梨、静岡、長野を合わせた土地に大阪人と京都人を詰め込んだくらいの規模の国です。 国土面積、人口は日本のおよそ12分の1でずが、GDPで比較すると約156分の1であり、世界の最貧国の一つとして名前が上がる国家です。 ブルンジの経済規模がなぜそんなに小さくなるのかといえば、一番に挙げられるのは国家としてのまとまりの弱さです。ブルンジは1962年にベルギーから独立しますが、以降ずっと内戦や武力対立が続いています。1993年に起こった内戦では30万人の死傷者がでたと言われており、この際にコーヒーの産地が荒廃してしまったため、生産量が大幅に落ち込みました。国家の統治能力の至らなさ、ひいては治安の悪さが経済の発展を妨げているわけです。それはブルンジに限った話ではないのですが。 ブルンジは森林が生い茂った山間、高原で国土が形成されており、主要な産品といえばコーヒーを始めとして紅茶、綿花といった一次産品です。平地が少なくて穀物を栽培には向いていません。 国土が山間地域にあり、しかも周囲を他国に囲まれているのでモノの流通は簡単ではありません。アフリカにおいては一部の国を除き道路や鉄道が整備されてはいないので、モノを運ぶには大きなコストがかかります。効率が悪いわけですね。 そして周りを他国に囲まれているので、産品を輸出するにしても他国を横切って港にモノを運ばなければいけません。言っては悪いですが、周辺国もやっぱり治安が宜しくないため、輸送には大きなリスクがつきまといます。 例えば日本を考えてみれば分かりやすいのですが、日本は周囲を海に囲まれた島国です。石油を始めとした燃料、原料が必要であればタンカーを港につけて容易に運び込むことができます。逆に輸出をする場合でも他国の存在に気兼ねすることなくパパっと効率よく運び出すことができます。そして距離は離れていますが、海を隔てた向こうにはアメリカという消費大国があり、日本が工業製品を販売する得意先が比較的アクセスしやすい位置にあったわけです。 日本はなるべくして貿易大国になったと言えるでしょう。 そんな厳しいお国事情のなかで栽培、輸出されたコーヒーです。気分的に他所の国のコーヒーよりも苦いのです。(あくまでも気分的な話) 昨今では高品質コーヒーの栽培、生産管理に積極的に取り組んでおり、対外的には「高級コーヒー」の一角を占めるようになっています。 ちなみに、googleマップの機能で「地形」というレイヤーを地図に重ねてみると、ブルンジの山の中っぷりがよくわかります。それ以上に驚くのが、アフリカの乾燥地帯の面積の広さですね。アフリカを九州に例えるなら、緑が生い茂っているのは熊本県と宮崎県それと長崎県の下半分くらいです。福岡県、佐賀県、大分県、鹿児島県、長崎県の上半分くらいは砂漠あるいはサバンナの乾燥した地域です。 さらに余談ですが、コンゴとコンゴ民主共和国は別の国。ギニアとギニア・ベサウ、赤道ギニアはそれぞれ別の国です。ナイジェリアは英語読み、ニジェールはナイジェリアのフランス語読み、ニジェール川を挟んで上下に位置する別の国です。
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インドネシア スマトラ【フルシティ・ロースト】
¥750
SOLD OUT
【生産国】インドネシア共和国 【地域】スマトラ島 リントン地区(トバ湖周辺) 【標高】1300M 【品種】ティピカ、カチモール 【焙煎度】フルシティ 【精製】ウオッシュト 【コメント】一般的にはアーシー (Earthy) と言わるる「土っぽい」香りが特徴。コーヒーらしい苦さとずっしりとした酸味のバランスがよいコーヒーです。 当店ではカフェオレ用の豆として使用していますが、ストレートでもアイスコーヒーでも美味しく飲めるオールラウンダーです。 ここでは「スペシャルティコーヒー」という言葉について説明します。 コーヒーを趣味にしていると「スペシャルティコーヒー」という言葉を目にするようになります。何となく「品質の高いコーヒーを指しているのだろう」くらいの察しはつくと思います。 スペシャルティコーヒーという言葉を使い始めたのはエレナ・クヌッセンというアメリカ人女性です。 1978年のフランスで行われたコーヒー国際会議の席上でこの言葉が使われたのが最初と言われています。(それ以前に雑誌上でこの言葉が使われていたとの説もある。) このときのスペシャルティコーヒーが示す概念は「特別な気象・地理的条件により独特な風味を有するコーヒー」でした。 要するにワインのテロワールの概念をパクってコーヒーに乗っけただけで、何のひねりもないものでした。 しかし1960年代、70年代のコーヒー豆というのは品質など二の次で、とにかく産地から安く買い叩き、ゴリゴリ焙煎してコーヒーぽい味わいがあればそれでオッケーという代物でした。 そうした状況、時代背景の中で「味わいがもっと重視されてもいいんじゃね」というのがこの発言の趣旨であったのではないかと私は推測します。 実際、当時のコーヒーの加工技術や輸送技術および輸送日数ではアメリカやヨーロッパの消費地にコーヒーを美味しいままで届けることができなかったのです。 輸送途中の気温の変化でコーヒー豆が変質したり、その他の条件によってカビが生えたり虫が湧いたりと、当時のコーヒー輸送は大変でした。 結局、消費地に着いたらコーヒーの品質は良いも悪い関係なくひどい状態になっていたということがザラにあったわけです。 当時、コーヒーというものは良いも悪いも関係なく、とにかく「コーヒー」でした。 とにかく「コーヒー」というジャンル、製品グレードは現在では「コモディティコーヒー (commodity Coffee) 」と呼ばれています。 このコモディティコーヒーという大きなジャンルの中で特に品質の良いものが「スペシャルティコーヒー」と呼ばれるわけです。 スペシャルティコーヒーの概念の出現した利点は、質の良いコーヒーには高い値段を出そうという動きが消費者国(企業)に起こったことです。 つまり生産農家は良いものを作れば、それが価格に反映されるようになったということです。(話はそこまで単純ではないのですが。) いろいろ弊害はあったりするのですが、良い豆を高値で買おうという動きがコーヒーの品質レベルの恒常に寄与したことは否定できません。 で、例えばの話なのですが、あるコーヒーショップが「当店ではコーヒー豆の全生産量の◯◯%にしかすぎないスペシャルティコーヒーのみを扱っています」と標榜したとして、そのコーヒーショップははたして良い店なのかという話です。 まず、スペシャルティコーヒーに関しては特に認証などはありません。 「スペシャルティコーヒー」と名乗ったもの勝ちという側面があります。 生産農家は自分が栽培したコーヒーを高く買い取ってほしいので、スペシャルティコーヒーの基準に合うようにコーヒーを作ります。この努力の方向性は普通に理解できますね。 流通業者は自分たちが扱っているコーヒーを高く売りたいので、日本やアメリカなどの消費地でコーヒー豆を販売する段階でスペシャルティコーヒーの適用範囲を広げてしまうということが案外行われているそうです。 そういうズルはしたくないという商社は「プレミアムコーヒー」という概念を持ち出して、スペシャルティコーヒーの基準は満たしてはいないけど、味はスペシャルティコーヒーのレベルですよ、という売り方をしています。 このプレミアムクラスのコーヒー豆は自家焙煎コーヒー店では重宝されています。 で、「ウチはスペシャルティコーヒーだけを扱っていまっせ」と高らかに宣言するコーヒー店の豆は本当にスペシャルティコーヒーなのかという疑問が常につきまといます。 コーヒー店が嘘をつく意図はなくても、途中で流通業者や商社がズルをしている可能性があるのです。そのズルをどうやって排除するのでしょうか。 あるいはプレミアムコーヒーも含めてスペシャルティコーヒー扱いという、頭空っぽの売り方をしているケースも考えられます。 「ウチはスペシャルティコーヒーだけを扱っていまっせ」と嘘偽りなく宣言できるのは某◯山珈琲のような、自社で産地からコーヒー豆を買い付けしている企業だけなのです。 場末のコーヒー店レベルで言えば、そのコーヒーがスペシャルティコーヒーであるかどうかよりも「美味しいコーヒーはスペシャルティコーヒーだけではない」ということを伝えていくことのほうが、コーヒーを販売する立場の人間にとってはよっぽど大事なことだと私は考えています。 なので、当店ではコーヒーを販売するにあたって「スペシャルティコーヒー」という言葉は使っておりません。 当店が販売しているコーヒーにはスペシャルティコーヒーとプレミアムコーヒーまたはQグレード品が混在しています。 自分の扱っているコーヒーがスペシャルティコーヒーであると宣言するよりも、そのコーヒーの良さ、美味しさを伝えていくことのほうがコーヒーを栽培する全ての人に喜んでもらえると私は考えています。
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ルワンダ ルチロ地区 【ハイ・ロースト】
¥850
SOLD OUT
【生産国】ルワンダ共和国 【地域】ルチロ地区 【標高】1525M 【品種】ブルボン 【焙煎度】ハイロースト 【精製】パルプトナチュラル 【コメント】カステラのような甘い香りが特徴。酸味は柔らかく、プラムあるいはりんごを思わせる。 インドネシアのスマトラではスペシャルティーコーヒーを扱うことについて説明をしました。 ここでは、スペシャルティーコーヒーの定義、あるいはスペシャルティーコーヒーというコーヒーで表現されるものについて掘り下げてみます。 SCAJ (日本スペシャルティコーヒー協会) はスペシャルティコーヒーと呼ばれるには以下の条件を満たすことが望ましいとしています。 日本スペシャルティコーヒー協会 : スペシャルティコーヒーの定義 https://scaj.org/about/specialty-coffee 大雑把に言うとスペシャルティコーヒーにはセンサリー、トレーサビリティ、サステナビリティの三点が重要とされています。 順番が前後しますが、トレーサビリティとは「どの地区の△△農場で栽培されました」という確認がとれること。日本でも野菜や果物で「何々村の〇〇さんが丹精込めて作りました」みたいなセールスコピーがついていることがありますが、要するにそれです。 サステナビリティとは持続可能性、コーヒーの場合でいうと有機肥料を使った環境に負荷の少ない栽培方法や廃材の再利用(コーヒーの果実を使った有機肥料の製造など)、精製に使った水の浄化処理などがこれに相当します。 但し、この点に関しては「そういう風になったらいいなあ」という願望が強めなのではないかと思います。 なぜなら消費地では生産地での実行状況を確認のしようがないし、これが絶対だとなったら生産地の反発を買ったり虚偽の情報を伝えてくる可能性があるからです。 で、最後にセンサリーです。 センサリーとは官能試験、つまり味覚や嗅覚による品質チェックです。 コーヒーの官能試験は「カッピング」という一定の試験方法が定められていて、訓練を受けて正しいジャッジを下せるようになった人には「Qグレーダー」という資格が与えられます。 小さなコップにコーヒーが入っていて、それをスプーンですくって「チュルルっ」と音を立てて啜るシーンを見たことがあれば、それがカッピングです。 カッピングでは一度に何種類ものコーヒーを試験(味見)します。 どの地域の誰々さんが作ったなどと思い浮かべることなどなく、定められたチェック項目にひたすら点数をつけていきます。 カッピングはコーヒーを「味わう」のではなく「チェックする」行為です。 味も素っ気もないカッピングですが、まあ、それでコーヒーのグレードが正しく評価できならそれは凄いことじゃん、となります。 カッピングで80点以上のスコアが出れば晴れてスペシャルティコーヒーを名乗ることができます。 ですが、大抵のアラビカ種はカッピングで80点というスコアを超えてしまいます。むしろ落伍するコーヒーが出ないような採点基準になっているのではないかとすら思えます。 で、さらにカッピングに少々課題がありまして、それは単にコーヒーの酸味を評価しているだけにすぎないという点にあります。 コーヒーという飲み物は基本的に苦味と酸味の二つの味わいで構成されています。 コーヒーの生豆を舐めたことがある方ならわかるのですが、コーヒーの生豆はそのままではほとんど味がしません。 酸味は焙煎中の加熱による成分変化によって発生し、さらに加熱が続くと酸味の成分が分解されて酸味が弱くなっていきます。 苦味は焦げの味で、焙煎時間が長くなるほど、焦げが強くなるほど苦味が増していきます。 焦がせば焦がすほど苦くなっていくのは明らかなので、カッピングでは苦味については考慮しません。 浅煎りと言われるごく初期段階の焙煎度合いにおいて、どのような風味を持った酸味がどのくらいの強さで現れるかをチェックするのがカッピングなのです。 コーヒー農家はこのカッピングで良い点が取れるようなコーヒーを作るためにたゆまぬ努力と工夫を続けています。 酸味の質と強度だけを測っているので、コーヒーという飲み物の「本来の味わい」とは別のところで勝負が決まっていくのは少々残念な気がします。 しかしながら、多くの場合、カッピングで高得点をとるコーヒーは最終的なコーヒーという飲み物になったときもすごく美味しいのです。 コーヒーの消費者である私達が忘れていけないのは、カッピングの点数が高ければそれに越したことはないかもしれないが、仮に点数がそれほど伸びなかったとしてもそのコーヒーがダメだと安易に判断しないことです。 自家焙煎店の店主は商社が公表するカッピングのスコアは気にはしますが、それが全てではなく、カッピングのスコアがそれほど高くなくても美味しいコーヒーを見つけ、その味わいをうまく表現することにやりがいを感じています。
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グアテマラ リンダビスタ農園【シティ・ロースト】
¥800
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インド モンスーン 【シティ・ロースト】
¥700
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エルサルバドル アデライダ農園【ハイ・ロースト】
¥700
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【生産国】エルサルバドル 【地域】ラ・リベルタ県 サンタ・アデライダ農園 【標高】1300M 【品種】ブルボン 【焙煎度】ハイ 【精製】ウオッシュト 【コメント】アラビカ種(コーヒー専門店で販売される品質の良いコーヒーの一群)は標高1000M以上の高地で栽培されます。標高が高くなるほど日中と夜間の気温差が大きくなり、作物は冷気から実を守るために糖分を多く蓄えるようになります。その蓄えられた糖分がコーヒーの味に大きく影響します。具体的にはコーヒーにしたときの酸味の強度、質となって現れます。 この豆は標高1300Mの環境で栽培されており、標高はそれほど高くありません。なので酸味の味わいはそれほど期待できないと見られがちですが、実際はなかなかいい味を持っています。当店で焙煎をした場合には、プラム、さくらんぼをイメージさせる酸味が現れます。お値段もお手頃な割に、スッキリとした味わいの酸味を楽しめるのでおすすめです。 実はこのコーヒーはレインフォレスト・アライアンスの認証を取得しています。レインフォレスト・アライアンスは「森林を守ろう」「土壌や水資源を守ろう」「労働環境も改善しよう」という素晴らしい理念を掲げており、その理念に則って生産された農作物(コーヒーだけでなくバナナとかカカオとか)に与えられる認証マークです。この認証マークがついていると製品のイメージは良くなりますが、実際のところこの活動によってどの程度環境が守られているのかはよくわかりません。一説には、運営団体が農家から審査と称して金をむしり取っているだけ、輸出商社が製品を高く売るために認証をとっているだけ、などの批判もあったりします。そして残念なことに認証はコーヒーの味とは関係がありません。
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ブラジル ザロカ農園【ミディアム・ロースト】
¥700
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【生産国】ブラジル 【地域】ミナスジェイラス州 ザロカ農園 【標高】1180M 【品種】イエローブルボン 【焙煎度】ミディアム 【精製】ナチュラル・機械乾燥 【コメント】穏やかなフルーツの味わいを持つコーヒー。アイスコーヒーにすると爽やかな口当たりが引き立つ。 ブラジルはもともと標高には恵まれていないため、ブラジルのコーヒーはあまり酸味を持ちません。そのためブラジル国内においては、豆の品質評価、等級付をする際に酸味に対する理解は遅れていました。スペシャルティコーヒーやCOE (Cup of Exellence、コーヒー豆の品評会。アメリカを代表とする消費国のコーヒー観を生産国に押し付ける新たな帝国主義。確かに品質向上の契機にはなったけど。)の普及を経て、酸味を持つコーヒーの栽培/製造が盛んになってきています。 ちなみにこの豆は収穫した果実のまま機械で乾燥されています。ブラジルのナチュラルは多くの場合、パティオと呼ばれるコンクリートの広場に豆を広げて天日乾燥で乾燥が行われます。 機械乾燥では豆を広げた箱を重ね、通気の良い環境でほとんどかき回すことをせずに乾燥できるそうです。そのため乾燥機は「スタティック・ボックス(静的な箱、動きがない箱)」という名前がついています。この「静的」という言葉を、取扱商社が「静かな」という意味で理解しているので「そうじゃないだろ」と横山が商社にメールを投げたのですが、一向に修正される気配がありません。
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インドネシア バリ島 イースト発酵 【フルシティ・ロースト】
¥850
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【生産国】インドネシア 【地域】バリ島 キンタ・マーニ高原 【標高】1300 ~ 1650M 【品種】S795 (アラビカ、リベリカ交配種)、Kartika (インドネシア産のカツアイ) 【焙煎度】シティ 【精製】ウオッシュト (イースト発酵プロセスを含む) 【コメント】酸味は控えめ。カカオの香りとほうじ茶のような味わい。 ウオッシュトのミシュレージを落とす発酵槽の工程でイースト菌を混ぜ込むという方法をとっています。これは発酵槽の工程で細菌の活動ムラを減らすために行うらしい。S795という品種はフレーバーが弱いと言われており、イースト菌の活動は多少の味わいの向上に貢献していると思われます。 できあがったコーヒーはタイミングによってはほうじ茶のような印象がでて面白いですよ。 グルメコーヒー業界(スペシャルティコーヒーを含む味わいを追求するコーヒービジネスの意味。当店もこのカテゴリに含まれる。)では、ここ数年『発酵』というキーワードが使われています。 コーヒーの実から種(コーヒー豆)を取り出して乾かす精製の過程において、発酵の作用をコーヒー豆に与えてより良い味わいを目指すことが増えてきました。 発酵プロセスではやり方、目指す味わいなどに統一性がなく、とにかくコーヒーの生成過程において意図的に『発酵』を加えたら「おーら発酵プロセスのコーヒーじゃ、他とは味わいが違うんじゃ、お高いけどありがたがって買えや」という雰囲気があり(偏見)、店主はあまり好きではありません。従来のやり方で深い、しっかりとした味わいが出せるほうがよっぽど価値があるような気がします。 では何故発酵プロセスが流行るのかといえば、発酵プロセスはコーヒーチェリーを収穫した後に味わいを高めることができるからです。 栽培で味わいを上げるのは簡単なことではなく、手間とコストをかけても見返りが得られるとは限りません。一方、収穫したチェリーをあれこれいじくれば、やり方によって味わいが増す可能性があり、うまいやり方を見つければ「これいけるじゃん!!」ということで量産が可能になります。 近年は酸味が多ければ美味しいコーヒーというような画一的な評価が広まっており、農家としては何とかしてコーヒーの酸味を上げたいと考えます。コーヒーの酸味が上がれば、高く売れて収入が上がるわけですから、コーヒー農家だって必死です。 その必死さが斜め上に飛び跳ねて、発酵プロセスにコーヒーとは全く関係のない果実をぶち込んで「増えろよー酸味~♪」と呪文を唱えるケースすらあります。このようなコーヒーの作り方はインフュージョンと呼ばれます。ひょっとしたら、製造工程がバレなかったら普通にグルメコーヒーとして流通しているかもしれません。「発酵♪ 発酵♪」と能天気に浮かれるわけにはいかんのです。
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エチオピア ゲシャ 【ミディアム・ロースト】
¥1,000
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【生産国】エチオピア 【地域】グジ地区 【標高】1350 ~ 1600M 【品種】ゲシャ (原生種) 【焙煎度】ミディアム 【精製】ナチュラル 【コメント】エチオピアはコーヒー豆の原産地です。そこら辺に生えていたコーヒー豆の実を「酸っぺえ」と言いながら食べたり、煮出して飲んでいたりしたのが人間と「コーヒーの木」の関わり始めでした。エチオピア地域内において初めはそれぞれ品種が分かれていたのですが、そこらに生えているコーヒーの木をあちこち植え替えたりしているうちに交配が進み、明確な品種というものがエチオピア地域内では無くなってしまいました。なのでエチオピアで収穫されるコーヒーの品種は多くの場合「原生種」などと表記されます。 そんな混沌としたエチオピアのコーヒー栽培において、ゲシャ種は雑交配のない品種でした。グジ地域のゲシャ村で発見されたことから「Gesha(ゲシャ)」の名前がつけられています。そのゲシャ種が世界に散らばっていく過程で品種の表記が「Gesha(ゲシャ)」から「Geisha(ゲイシャ)」に訛っていきました。(アフリカの小さな村の名前は音だけ聞いて英語のスペルを適当に当てはめるだけなので正解がない。) 中米の生産国で栽培されるゲイシャは、例えばパナマのように地域の土壌特性や気候特性が上手くハマると非常に華やかなフレーバーを醸すことが知られ、一気に注目を集めるようになりました。「ゲイシャ」とは品種名ですが、ある種ブランドのような意味合いも持つようになりました。「ゲイシャ」とは都会の着飾ったキラキラ女子のような存在で、「ゲシャ」とは田舎の地主の娘のような育ちはいいけれどちょっと垢抜けない感じのお嬢さんです。 当店で扱っているのはエチオピアの原生種「ゲシャ」です。中米のブランド豆「ゲイシャ」との区別を明確にするために「ゲシャ」と表記しています。
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